国際 「中国のサッカー界は中国社会の縮図」

W杯アジア予選 日本が中国に7−0で大勝 実力差以前にここまで大差がついた根本的な理由とは

2024/09/06 更新: 2024/09/08

サッカー日本代表は5日、埼玉スタジアムで中国代表とのサッカー・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選C組の初戦を戦い、7-0で大勝した。

日本は前半10分過ぎに遠藤選手が先制ゴール、さらに前半ロスタイムに三笘選手が追加点を挙げた。2-0で突入した後半もゴールラッシュとなった。

中国では「後半になると、中国チームは完全に崩壊、選手たちはただ形だけの守りをし、戦う気持ちは皆無、ついには自暴自棄に近い態度をとるようになった。まさしくゲーム精神に対する最大の冒涜だ」などと、酷評するファンも多い。

いずれにしても、両チームは試合史上、日本にとって「最高」、中国にとって「最悪」の成績となった。

 

サッカー・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で5日、サッカー日本代表は中国代表に7-0で大勝した(Kenta Harada/Getty Images)

 

この結果に対し、サッカーダイジェストTVの白鳥和洋編集長は、「中国が自滅した印象さえあった」「正直、日本が強いというより中国が弱かった」などと評しており、日本のファンもこの結果には驚いたようだ。

いっぽう、中国側のファンの反応は凄まじく、ネット上では日本に大敗した中国チームに対するバッシングの嵐が巻き起こった。

「この悲惨すぎる試合をCCTVが生中継しなかったおかげで、少なくとも1千万台のテレビが壊されずに済んだ」

「中国人にはサッカーの出来る者がいないとでも思っているのか? NOだ、本当にサッカーができる奴は試合に出られないだけだ、中国人がプレーしているのは人情だ」

華人圏のSNSにはサッカーをネタにした自作動画が多く拡散されている。内容は中国でサッカーの試合に出たい選手がコーチに賄賂を渡すというもので、だいたいの筋書きはこうだ。

「まずある選手がタバコ1本コーチに渡す。コーチは『いらない』と断る。そこで、今度はタバコをカートンごと渡すとコーチは周りの目を気にしながらも、こっそり受け取り、上着に隠す。すると、態度は一変し、賄賂をくれた選手をすぐに出場させる」

そしてどの動画にも同じオチがある。

それはメッシ選手が中国に来ても、タバコを上納しないと試合に出させてもらえないというものだ。

 

(コーチに賄賂を渡して試合に出させてもらう内容の動画)

 

今回の試合結果をきっかけに、「中国のサッカー界は中国社会の縮図だ! 根っこにあるのは腐敗、負けるのは当然の運命」と指摘する声がまたも上がっている。

中国のサッカー界では昔から腐敗問題が存在してきた。2022年、サッカー中国代表元監督の李鉄が調査された後、中国サッカー協会の陳戌源・元会長ら幹部14人が収賄罪などにより失脚している。

 

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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