今月18日、中国福建省永安市で開催した「商品展示会」の会場で、インフルエンサーが大勢の出品者によって集団暴行される事件が起きた。
暴行されたのは、にせ物商品の摘発・撲滅をモットーとする中国SNSアカウント「福建鉄鉄」のカメラマンだ。
「福建鉄鉄」さんは中国版TikTokのSNS抖音(ドウイン)で14万人以上のフォロワーを抱えている。
事件の日、「福建鉄鉄」さんのもとに「問題の展示会で偽物の粉ミルクが販売されている」とするファンによる報告が寄せられた。
そこで急いで現場へい赴き、確かに商品に問題があることを確認した「福建鉄鉄」さんはすかさず市場管理部門にこの件を通報した。しかし、事態はその後悪化し、市場管理部門の職員が現場に駆け付けているにも関わらず、会場で大勢の出展者は「福建鉄鉄」さんの仲間のカメラマンを取り囲んで集団暴行をし、携帯まで奪われそうになったという。
「女性5人に殴られ、男性1人に蹴られた、現場スタッフもその暴行を止められなかった」と同カメラマンは振り返っており、集団暴行を受けて入院することになった。
(その時の様子)
なぜ、カメラマンが標的になったのか。
それは、事件の日、このカメラマンが会場で商品の問題を調べるために、その商品を大量に買い、また市民にも商品買いを指示したからだ。カメラマンは自分で「輸入食用油」を10本購入した後、さらに「輸入粉ミルク」を買おうとしていたが、感づいた出展者によって拒否されている。そこで、同カメラマンは一般市民に「お願い」して、自分が販売拒否された「輸入粉ミルク」を購入してもらったという。
これら商品を調べたところ、製造年月日も生産者も明記しておらず、また輸入品になくてはならない「中国語のラベル表記」もなかった。このほか、品質保証証もなく、虚偽の宣伝の疑いもあったため、市場管理局にこの件について通報したという。だがなぜ? 買い手の人々が彼を袋叩きにしたのだろうか? 折角安く手に入れたのにと怒ったのか、あるいは買い手に扮した「サクラ」だったのか?(桜の存在は当たり前)
中国メディアによる報道もあり、事件は世論の注目を集めた。
翌日、現地の市場管理局は中国メディアに対し、「展覧会の一部商品を押収し、調査を始める」と回答し、また公安当局もこの件に対して立案調査を行うことにしているという。続報を待とう。
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