通っていた学校や教室、フィットネス施設が突然潰れる事件が近頃、中国各地で相次いでいる。
北京市当局(北京朝陽区体育局、12月9日発表)に至っては、営業状況の良いフィットネス施設を選ぶこと、契約書類はよく読むこと、口約束を信用しないこと、一度に大金をチャージしないことなどと警鐘を鳴らす通告まで出している。
12月も、全国から集まって来る自閉症などを患う児童のためのリハビリ施設(北京市)の経営者が児童の学費を持って「夜逃げ」をし、過去2年分の職員給料をも踏み倒したことわかった。
夜逃げ前には、「内装工事により授業を1日中断」と嘘の通知まで出していたという。
リハビリ施設閉鎖のニュースは複数の中国メディアが報じており、「障害児の治療費まで騙すのか」と非難が殺到している。
児童保護者らが施設が閉まっていることに気づいた12月2日、この時は教師もまた事情を把握していなかった。
この施設(「馨馨雨露教育諮詢有限公司」2012年設立)には、百人余りの自閉症、発達障害、脳性麻痺の児童が全国から集まっている。
月謝は約8千元(約17万円)となっており、通常は治療コースの3~4か月分の料金の前払いを求められる。なかには2万8千元(約60万円)を前払いし、1日もリハビリを受けていない家庭も。
今回、被害を受けた家庭のほとんどが、すでに2~3万元(約42~63万円)のリハビリ費用を前払いしており、総額300万元以上(約6340万円)を持ち逃げされたことになるという。
「これまでの治療で家の貯金は底をついて、持ち逃げされたリハビリ費用は借金なのに」という苦しい家庭も中にはあった。
夜逃げした経営者は費用を巻き上げただけでなく、職員の給料も総額で約300万元(約6340万円)踏み倒している。
施設で働いていた教師の1人によれば、「私たち職員の給料も2年近く支払われれておらず、自分は27万元(約570万円)滞納されていた」という。
「自分含め、十数人の同僚の未払い給料を合わせたら300万元(約6340万円)近くになる。責任者は常に『もう少ししたら給料払うから』と私たちを慰めてきた。私たち教師も子供たちのリハビリを中断すると回復に良くないと心配して、給料をもらえなくてもずっと歯を食いしばって頑張ってきた。それなのに、責任者とは突然連絡がとれなくなった」と同教師は苦しい心中を語った。
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