恐怖! 中国製EVが運転中に「システム更新」でエンスト=中国

2024/12/18 更新: 2024/12/20

中国の新興EV「理想汽車(リ・オート)」が走行中に勝手にシステム更新をし始めて危うく事故という事件が中国メディアによって報道された。EV車への不安の話題がまたしても熱い。

「車運転中に突然エンストした。ブレーキは効かないし、ドアも開かない。車上のボタンは全部反応なし」

「あの時は本当に怖かった。一般道でそれも道路の端をノロノロ運転していたから後続車も避けてくれたが、これが高速道路だったらと考えると…」と命拾いした車の持ち主は後にこのように振り返っている。

関連トピックスは中国検索エンジン最大手の「百度(バイドゥ)」のトレンド入り(12月16日)した。

 

問題の中国産EV車(中国のネットより)

 

中国メディア「大風新聞」によると、車の持ち主である衡さん(陝西省西安市)は2022年10月に46万元余り(約973万円)かけて理想汽車の大型SUV「L9」を購入した。累計走行距離は4万キロ余りだ。

事故が起きた日(12月14日)、衡さんはいつもの通りに車を運転していたら、突然、車内の娯楽スクリーンがダウンし、黒くなった。衡さんはそこで車を止めようとしたが、ブレーキが効かず、ギアチェンジもできなかった。車上のボタンはどれを押しても反応なしだった。おまけに扉も開かない。

この大ピンチに、衡さんはすぐに車の顧客サービスセンターに連絡をした。「自分は車のボタンを何1つ押してないのにこうなった」と説明した後、担当者からようやく「その時はシステムのアップグレード中だった」と告げられ、謝罪されたという。

「なぜ車が停止するまでシステムをアップグレードするのを待てなかったのか? あるいはこちらが都合のいい時に更新を行えるようにしなかったのか? こちらの同意もなしに勝手にシステムを更新するとはどういうことだ、謝罪すれば済む問題じゃない」と衡さんはとても怒った。

結局、衡さんは車のシステムの更新が終わるまでの40分近く、ずっと車内に閉じ込められたまま、待たされた。「あの時は本当に怖かった、幸い、あの時走っていたのは道路の端で、スピードも出ていなかったから、後続車は異変を察知して避けてくれた。これがもし高速道路だったらと、考えただけでゾッとする」と衡さんは振り返った。

同様の「事件」が12月5日に山東省でも起きている。出産間近の妻を載せて病院へ向かっていた中国産EVは走行中突然システム更新をしはじめ、そのまま動かなくなったというものだ。車は道に停まっているせいで渋滞を起こしていた。

カスタマーサービスに連絡したが「システム更新は中断できない」と告げられ、子供は生まれる寸前の大ピンチであったため、夫婦は更新中の使えない車を見捨てて、何はともあれ、タクシー呼んで病院へ直行したという。

(出産間近の妻を載せて病院へ向かう途中、突然システム更新をしはじめる中国産EV、2024年12月5日、中国山東省)

高速道路での走行中に急に動かなくなった、自動駐車システムの誤作動、突然の自然発火や爆発など、中国産のEVに関しては多くの事故が発生しており、その安全性に関する指摘が絶えない。

これらのEVは今では一部の人にとって、もはや最先端のエコな乗り物ではなく単なる「厄介者」となっている。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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