トランプ氏 全ての対ウクライナ軍事支援停止を指示 「ウ首脳が誠実さ示すまで停止」=米報道

2025/03/04 更新: 2025/03/04

トランプ米大統領が3日、ウクライナへの全ての軍事支援の停止を指示した。米メディアが報じた。

米FOXニュースによると、国防総省の高官の話として、ウクライナの首脳らが和平への誠実な取り組みを示しているとトランプ大統領が判断するまで軍事支援を停止する。トランプ氏はヘグセス国防長官に一時停止を命じた。

トランプ政権側は「恒久的な支援打ち切りではなく、一時停止だ」と語ったという。

米国はこれまでウクライナに対し、武器・装備の供与、訓練・情報支援、経済・後方支援を含む大規模な軍事支援を行ってきた。武器・装備の面では、パトリオットミサイルやNASAMSなどの防空ミサイルシステム、M1エイブラムス戦車やブラッドレー歩兵戦闘車といった装甲車両、HIMARS(高機動ロケット砲システム)やM777榴弾砲などの火砲を提供。

また、対戦車ミサイル「ジャベリン」や携帯型地対空ミサイル「スティンガー」も供与し、ウクライナ軍の防衛力強化を支援している。

さらに、米軍はポーランドやドイツなどでウクライナ兵の訓練を行い、衛星や偵察機を活用した情報提供も実施。加えて、軍事予算の支援や兵器のメンテナンス・補給といった後方支援も行い、ウクライナの継戦能力を支えてきた。

軍事支援停止の報道が出る前、トランプ大統領は、ウクライナのゼレンスキ―大統領が「ロシアとの停戦合意にはほど遠い」と述べたことについて、「最悪の発言だ。米国はもう長くは我慢しない。この男(ゼレンスキー氏)は米国の後ろ盾がある限り、平和を望んでいない」」と非難。ゼレンスキー氏は米国の支援にもっと感謝の意を示すべきと述べた。

トランプ政権は停戦に向けたウクライナ側の姿勢を疑問視しており、米ウ首脳会談決裂後の対立が解消する見通しはたっていない。

大紀元日本 STAFF
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