激変する中国 「また始まるのか」と国民に走る戦慄

「あの白い影」が戻ってきた 中国人の脳裏によぎる悪夢の3年

2025/06/17 更新: 2025/06/17

かつて人権をも封じ込めた中国のゼロコロナ政策が……。その「亡霊」が今、再び姿を現した。新疆の高速道路に出現した白い防護服姿の作業員・通称「大白(ダーバイ)」、そして上海で封印された運転席が、国民の脳裏に、あの3年間の悪夢がよみがえってきた。

6月16日、新疆ウイグル自治区アクス市の高速道路料金所に、全身白の防護服をまとった作業員たちが出現した。あれは、そう、かつて「大白(ダーバイ)」と呼ばれたゼロコロナ政策下の象徴的存在であった。SNS上に投稿された映像には、車両をチェックする2人の姿が映し出されており、これを見たネットユーザーからは「見間違いであってほしい」「またあの地獄が始まるのか」と恐怖の声が噴出した。

この「ゼロコロナ再来か」との疑念を強める現象は、他の地域でも相次いでいた。広東省広州市では5月、小中学生が再び「自宅隔離」を命じられ、保護者からは「3年前と何も変わっていない」との嘆きが上がった。

また上海では同月、建設現場に停車中のトラック運転手が「感染防止措置」として、車内に封印される様子を自撮り動画で公開し、運転席のドアには「下車厳禁」と記された封印シールが貼られ、ネットには「政策が人を閉じ込める」ことへの怒りが広がった。

 



「ゼロコロナ」の悪夢再び? 「封じられた運転席」に中国人が凍りついた日=中国・上海【動画あり】

新型コロナの感染再拡大が、ようやく中国当局によって公に認められ始めたが、上海で撮影された1本の動画がSNS上を駆け巡り、全土に衝撃を与えている。

 

「終わったはず」のゼロコロナ対策が、形を変えてじわじわと戻ってきているのだろうか。大白の出現は、単なる一時的対応か、それとも再び始まる管理社会の「前触れ」なのか……。

「あの姿」が再び現れることで、国民の間に再燃するのはウイルスへの恐怖ではない。ウイルスよりも怖いのは政府のウソであった。

 

2025年6月16日、中国・新疆アクス市の高速道路料金所に現れた白い防護服姿の作業員(通称「大白」)。(スクリーンショット)

 

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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