トランプ米大統領がイランの核施設を爆撃したと発表し、国際社会に衝撃を与えている。一方、トランプ氏が以前から中国共産党(中共)に対して警告していた「台湾侵攻があれば北京を爆撃する」という発言も再注目され、SNSでは「イランが爆撃された今、まだそれを信じない人がいるのか?」という声が広がっている。
米軍、イランの核施設3か所を爆撃
現地時間6月21日夜、トランプ氏は声明を発表し、米軍がB-2爆撃機でイランの核関連施設3か所を破壊したと明かした。さらに、イランに対して「報復すれば、より深刻な打撃を受けることになる」と警告した。
翌22日、米国防総省は記者会見を開き、この作戦は「ミッドナイト・ハンマー(Midnight Hammer)」と名付けられ、合計125機以上の航空機が動員されたことを明らかにした。作戦は7機のB-2爆撃機が中心となり、地下貫通型爆弾バンカーバスターが初めて実戦で使用され、イラン国内の核施設を奇襲爆撃したという。
ヘグセス米国防長官は「作戦は極めて成功し、イランの核計画に壊滅的な打撃を与えた」と述べた。統合参謀本部議長ダン・ケイン将軍も、米軍の情報部門、電子戦部隊、サイバー部隊が連携し、イランの防空網や通信網を完全に制圧したと説明した。
作戦中、イラン側は全く気付かず、戦闘機も一機も発進しなかった。爆撃後、米軍機は無事にイラン領空を離脱し、帰還した。
トランプ大統領の「対中警告」が再浮上
今回の突然の軍事行動は、米軍の世界戦略に改めて注目が集まるとともに、トランプ氏が過去に発した中共への強い警告にも関心が集まっている。
2024年5月、大統領選の演説中にトランプ氏は、「もし中国共産党が私の任期中に台湾へ侵攻すれば、北京を爆撃する」と明言。また、「もしロシアがウクライナに侵攻していたのが私の任期中だったら、モスクワを爆撃していた」とも語った。
当時は「過激な発言」として受け止められたが、今回のイラン爆撃により、SNS上では次のような声が相次いでいる。
「今でも『ただのハッタリ』だと思ってる人いるの?」
「イラン:中共、よく見てろ。これが見本だ」
「今日のイラン、明日の中共」
専門家「中共への明確なメッセージ」
台湾のテクノロジー専門家・許美華氏は6月22日夜、自身のFacebookで、「国際社会は、トランプ政権がイランに対して断固とした行動を取ったのは、中国共産党への強い牽制でもあると見ている」と投稿した。
さらに「米中対立は曖昧ではいられない。台湾は半導体産業と民主主義の価値を守るためにも、アメリカ側に立つべきだ」と主張。「台湾は地政学的にも経済的にも、第一列島線上の重要な島国として、この情勢から逃れられない」と警鐘を鳴らした。
また、7月26日に予定されている立法府(台湾議会)の罷免投票についても触れ、「親中派議員を退けることが、台湾が防衛の決意を世界に示す第一歩だ」と強調した。
6月22日、トランプ大統領はTruth Socialに次のように投稿した。
「『政権交代(Regime Change』という言葉はポリティカル・コレクトネスに反するとされているが、今のイラン政府がイランを再び偉大にできないなら、なぜ政権交代をしないのか? MIGA(Make Iran Great Again)!」
多くのネットユーザーは、これによってトランプがアメリカの最大の脅威であり戦略的ライバルとみなす中国共産党がさらに緊張していると揶揄している。
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