豊田市でマダニ媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)感染 2人が死亡

2025/06/26 更新: 2025/06/26

愛知県豊田市は、ダニが媒介する感染症にかかった2人が6月に、相次いで死亡したと発表した。豊田市は、ダニの活動が活発な時期を迎えているとして、野山に入る場合は、ダニにかまれないよう肌の露出を少なくするなどの対策を取るよう呼びかけた。

豊田市によると、死亡したのは、いずれも市内に住む50代の女性と90代の男性で、2人はいずれも主にウイルスを持つマダニにかまれることで引き起こされる感染症、SFTS=「重症熱性血小板減少症候群」に感染していたと、NHKが報道した。

東京都感染症情報センターによると、SFTSとは、2011年に中国で命名された新規感染性疾患で、中国では2009年頃から発生が報告されており、2012年には韓国においても発生が確認された。

日本ではSFTSの症例は西日本を中心に報告されているが、2021年7月時点での情報によると、近年では推定される感染地は静岡県などを含む25県に広がった。

主な症状は発熱と消化器症状(おう吐、下痢)が中心で、倦怠感、リンパ節の腫れ、出血の症状が見られ、国立健康危機管理研究機構によると、SFTSの予防法として、マダニに刺されないために忌避剤の使用や肌の露出を避ける、感染した野生動物やペット、患者の体液との接触を避けることを挙げた。承認されたワクチンはないという。

厚生労働省は、マダニに刺された後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱等の症状が現れた場合は、すみやかに医療機関で診察を受け、マダニに刺されたことを医師に説明するようにとのことだ。

 

エポックタイムズ記者。大学では地理学を専攻。主に日本の時事について執筆しています!
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