激変する中国 1700基超の住宅団地出入口管理システムが停止 背景に政府の維持管理費打ち切り

上海で団地出入口の防犯設備が集団故障 盗難被害が続発

2025/08/14 更新: 2025/08/14

近頃、上海市浦東新区川沙新鎮の複数の住宅団地で、合計1700基以上の住宅団地出入口管理システムが一斉に停止し、入口ドアが開け放たれたままの状態が続いている。

8月4日、万馨佳園住宅団地の約90棟のほぼ全てで出入口ドアが常時開放され、石やロープで固定された状態となった。この結果、不審者の侵入や盗難事件が相次ぎ、住民の安全不安は急速に高まった。

住民によれば、この設備はカードや暗証番号、携帯電話操作で解錠できる「スマート型」だったが、約1か月前から解錠できなくなり、外からは開けられない状態になったという。物件管理会社が確認したところ、「維持管理契約が期限切れ」と説明された。

このシステムは2017年に政府が全額負担で導入し、維持管理費も毎年政府が負担してきた。しかし近年は修理対応の遅れや苦情増加で負担が重くなり、契約更新を打ち切ったという。政府側は「契約終了後も新業者の引き継ぎまで運用は維持する」としていたが、実際には契約終了直後に大規模停止が発生した。

安全対策の空白期間が続く中、住民の不安と不信感は日増しに強まっている。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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