トランプ米大統領は8月11日、首都ワシントンでは犯罪が制御不能になっているとして、緊急事態を宣言し、首都警察を連邦政府の管理下に置くとともに、州兵800人を投入すると述べた。
トランプ氏は11日の記者会見で、「今日はワシントンD.C.の解放記念日だ。我々は首都を取り戻す」と述べ、「米国の大統領である私に与えられた権限の下、首都を取り戻す」と強調した。
トランプ氏は以前、5日にトゥルース・ソーシャルに「ワシントンD.C.の犯罪は完全に制御不能だ」と投稿。「もしワシントンD.C.が早急にしっかりしなければ、私たちは連邦政府がこの都市を管理し、正しく運営するしかなくなる。犯罪者らには、もう逃げ切れないということを知らしめることになるだろう」と述べていた。
10日にも、「犯罪率は悪化し、街はますます汚く魅力を失っていくばかりだ」と述べ、ワシントンの治安状況に懸念を示していた。また、ホームレスの野営地は撤去されると明言し、ホームレスには首都から遠く離れたところに滞在できる場所が与えられると述べた。
トランプ氏は11日、1973年の「コロンビア特別区自治法」の第740条を発動し、首都警察を48時間自身の管理下に置くと決定した。パム・ボンディ司法長官が首都警察の指揮を執ることになり、麻薬取締局長官のテリー・コール氏が首都警察の暫定連邦長官に任命される。
州兵には逮捕する権限はないが、法執行機関が到着するまで拘束しておくことができる。
トランプ氏は、シカゴなど他の都市でも連邦当局の関与を求めていく考えだと述べた。
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