トランプ大統領 チャーリー・カーク氏追悼式へ 末子バロンとの関係も回想

2025/09/15 更新: 2025/09/22

米大統領ドナルド・トランプ氏は、若手保守活動家チャーリー・カーク氏の追悼式への出席を明らかにした。カーク氏はターニングポイントUSA創設者として若者に多くの影響を与えた。さらに、トランプ氏は末子バロンとカーク氏の心温まる交流についても回想した。

カーク氏が創設した「ターニングポイントUSA(TPUSA)」は、9月21日にアリゾナ州グレンデールのステートファーム・スタジアムで一般公開の追悼式を開くと発表している。同会場の収容人数は6万3千人以上である。

トランプ氏は9月14日、アンドルーズ合同基地で記者団の取材に応じ、「来週日曜(21日)の朝に出発する予定だ。エアフォースワンでアリゾナに向かい、数名が同行する」と述べた。さらに同氏は、カーク氏が大学キャンパスで保守的価値観を広め、若い有権者に影響を与え、2024年大統領選挙にも貢献したと強調した。

「私は多くの若者の支持を得たが、その大きな部分はチャーリーのおかげだ」と語った。

カーク氏は享年31。9月10日、ユタバレー大学でのキャンパスイベント中に銃撃を受け、死亡した。FBIは銃撃事件の容疑者である22歳のタイラー・ロビンソン(Tyler Robinson)を11日深夜に拘束し、16日に正式起訴する予定である。

カーク氏は2012年に「ターニング・ポイントUSA」を共同創設した。同団体は現在、大学に約900の公式支部、高校に約1200の支部を有している。TPUSAの広報アンドリュー・コルヴェット氏は14日、SNSで「直近48時間で新規校内支部設立の問い合わせが3万2千件以上寄せられた」と明らかにした。コルヴェット氏は、カーク氏の目標が「米国の全高校(約2万3千校)に支部を設立すること」であったとした上で、「それは彼が予想した以上に早く実現するだろう」と語った。

トランプ氏は11日、国防総省で開かれた2001年9月11日米同時多発テロから24年の記念式典に出席した際、記者団に対し、カーク氏を讃える式典にも出席する意向を示した。また同氏は、カーク氏に米国民最高位の栄誉である「大統領自由勲章(Presidential Medal of Freedom)」を追贈することを発表した。

ワシントン祈りの夜集会 数千人がチャーリー・カーク氏を追悼

9月14日夜には、ワシントンのケネディ・センターで追悼集会が行われ、トランプ政権関係者をはじめ、多くの参列者がカーク氏を偲んだ。

下院議長マイク・ジョンソン氏は、参加者に対し、カーク氏の理念を実践するよう呼びかけ、「チャーリーは激しい議論を愛していたが、それ以上に人々を愛していた」と強調した。

ホワイトハウス報道官キャロライン・レビット氏も、カーク氏を「保守とキリスト教的価値を体現した模範的存在」と評価し、「ターニング・ポイントUSA」が2024年の選挙で果たした役割を指摘した。「トランプ大統領もチャーリーを深く敬愛している」と述べ、「チャーリーは闇に包まれるこの世界を照らす光であった。私たちはその灯を受け継がなければならない」と語った。

米国家情報長官トゥルシ・ギャバード氏は、大学キャンパスでカーク氏と共に活動した経験を回想し、彼が異なる意見の持ち主との議論に積極的であったことを紹介した。「チャーリーは厳しい言葉にも常により優れた考えで応じ、決して暴力に訴えることはなかった」と述べた。

トランプ氏、末子バロンとのエピソードを披露

トランプ氏は12日、改めてカーク氏への敬意と、凶弾に倒れたことへの深い悲しみを表明した。その上で、末子バロンが優秀な生徒で、かねてカーク氏との面会を望んでいたことを明かした。

「私はバロンにチャーリーと昼食をともにする機会を設けた。バロンは『あの人は本当に素晴らしいよ、パパ! とても素晴らしい!』と興奮して話していた。本当に微笑ましい出来事だった」とトランプ氏は語った。

トランプ氏は、カーク氏が若者をよく理解し、性別や人種を問わず多くの若者に慕われた。そのため、彼のキャンパス公演には数千人、時には数万人が集まることも珍しくなかったと述べた。

陳霆