「信仰を米国に取り戻す」 カーク氏追悼式でトランプ大統領が発言

2025/09/24 更新: 2025/10/22

9月21日、アメリカの著名な保守派活動家チャーリー・カーク氏の追悼式がアリゾナ州で行われ、数十万人が参列し、カーク氏の生涯をしのんだ。式辞の中で、トランプ大統領はカーク氏をアメリカの「自由の殉教者」と称え、信仰を米国に取り戻す必要性を強調した。

カーク氏の妻エリカ氏も壇上に立ち、涙ながらに夫を殺害した人物を許すと語った。また、信仰と伝統的価値観の復興、そして夫が志半ばで残した事業の継承を誓った。

会場では『ゴッド・ブレス・アメリカ』が流れる中、トランプ大統領が壇上に上がり演説を行った。

トランプ大統領は「皆さんを代表して申し上げる。私たちはチャーリー・カークを決して忘れない。歴史も彼を忘れないだろう」と述べた。

トランプ大統領は、カーク氏を敬虔な夫であり父であり息子であると同時に、キリスト教徒であり愛国者、そして今やアメリカの自由の殉教者だと讃えた。

トランプ大統領はさらに「カーク氏は高潔な精神と大きな志を持つ伝道者であった。彼は敵を憎むことはありませんでした」と強調した。

演説の中でトランプ大統領は、カーク氏が銃撃を受けた当日を回想した。カーク氏が大学キャンパスに到着する前、教職員から「観客の中に批判的な人物が多く、反応も激しい」との連絡を受けていたことを明かした。

トランプ大統領は、「これに対し、カーク氏は『私は彼らと対立するために来たのではない。彼らを理解し、愛したいのだ。彼らと向き合い、導き、素晴らしい人生を送ってもらいたい』と返信していた」と紹介した。

またトランプ大統領は「彼は毎回登壇の前に『神よ、どうか私を御心のためにお使いください』と祈っていた」と語った。

トランプ大統領は、カーク氏が生涯をかけて使命を果たし、国家の救済に尽力したことを強調した。その上で「私たちは信仰をアメリカに取り戻さなければならない」と訴えた。

この日の追悼式では、エリカ氏が約25分にわたりスピーチを行い、その途中で何度も涙を流した。中でもある場面では、会場にいた多くの人の心を打った。

エリカ氏は涙を流しながら、「十字架の上で私たちの主はこう言われた。『父よ、彼らをお許しください。彼らは自分が何をしているのか分からないのです。あの人、あの若者、私は彼を許します』」と述べた。

エリカ氏が夫を殺した犯人を許すと口にしたとき、嗚咽が漏れ、会場ではその言葉に大きな拍手が湧き起こり、参列者の多くが静かに涙を流した。

エリカ氏はさらに「夫の事業はまだ終わっていない」と力を込め、信仰と伝統的価値観の復興、人々の団結と前進を訴えた。

この日、トランプ政権の多くの閣僚や高官も追悼の辞を述べ、同じ願いを共有した。

ヴァンス[副大統領は「カーク氏は勇敢で恐れを知らず、あらゆる指導者に求められる資質を備えていた。その姿は、彼が亡き後の私たちに、どのように前に進むべきかを示している」と語った。

また、ヘグセス国防長官は「チャーリーは自由の理念から出発し、やがてキリストを通じて我が国に情熱の火を灯した。彼は『ターニングポイントUSA』を設立したが、今こそが米国にとって真の転換点なのだ。それはまさに今、この瞬間だ」と述べた。

トランプ大統領がスピーチを終えた後、再びエリカ氏を壇上に招いた。トランプ大統領は、悲しみに沈むエリカ氏に対し、会場内に掲げられたカーク氏の巨大な写真を見上げるよう合図した。エリカ氏は、すぐに顔を上げてその写真を見つめ、微笑みながら「愛している」という意味を持つ手話を送った。

参列したカイル氏は「本当に力強い式典だった。非常に多くの愛と強い願いが感じられた。この国がさらに良くなり、成長することを願っている」と語った。

追悼式の終了後、トランプ大統領は帰途の機内で、カーク氏に大統領自由勲章を追授する意向を明らかにした。