10月2日深夜、湖南省冷水江市の陳情局職員、樊喜華(はん・きか)さんが、中国共産党から「党籍および公職の同時剥奪」という重い処分を受け、大紀元の脱党サイトを通じて「共産党からの決別」を宣言した。
樊さんによると、当局からの処分通知には次のように記されていた。
「陳情者を助け、陳情文書を何度も代筆・修正し、一部市民に繰り返し上訴を促した。職務上の立場を利用して陳情者を支援し、党のイメージと公信力を著しく損なった」
樊さんはこの「罪状」を否定せず、静かに次のように記した。
「罪名は自分にぴったりだ。庶民を助けたことで罪に問われるなら、本望だ」
脱党声明の末尾には「後記」と題された文章が添えられ、自宅周辺での監視の実態が生々しく語られている。
「宅配便が勝手に持ち去られ、私服警察がごみ箱をあさり、金属探知機を持った人物が廊下を調べていた。ネット回線は切断され、注文していない出前まで届いた」
そして文の最後には、樊さん自身の意思が強く示されている。
「私は絶対に自殺しない。飛び降りない。毒も飲まない。もし私が消えたら、それは『事故』ではない」
この異例の「不自殺宣言」は、華人のSNS上で瞬く間に拡散され、「これが今の中国の現実だ」との批判や、樊さんの安否を懸念する声が相次いだ。
現在、樊さんの所在は確認されていない。


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