小野田紀美経済安全保障担相が11月4日の閣議後会見で、高市政権の外国人政策をめぐり「一部のルールや法を守らない外国人を適正にしていく」とし、すべての外国人を排斥するような排外主義とは一線を画すことを強調した。
小野田氏は、外国人との秩序ある共生社会推進担当の大臣も務めている。
高市早苗首相が就任後初の所信表明演説で語った「一部外国人による違法行為やルールの逸脱が国民の不安や不公平感を生んでいる」という発言について、記者から具体的に何を指すのかについて質問された。
小野田氏は、「例えば外免切替によって運転免許を取得した外国人が交通事故を起こす事例、外国人の社会保険料の納付率が日本人と比べて低いという調査結果が出ていること。また、森林法や国土利用計画法に基づく届け出を適切に行っていない外国人が森林伐採を行った事例があることなどを承知している」と述べた。
また、小野田氏は「我々は常に一部のルールや法を守らない外国人を適正にしていくと発言している」と述べ、「それをすべての外国人を排斥する意図があると報道されると、真っ当に頑張っている方々が萎縮してしまう」と、一部報道に懸念を示した。
続けて、「私も外国のルーツが入っている人間として一部が行ったことが、全てが悪いかのように思われてしまうと本当に風評被害が広がってしまう」と語った。
小野田氏は、「真っ当に頑張っていらっしゃる方々にそういう意思が行かないためにも、ルールや法律を守らない人にきっちりと対応して、日本に暮らす外国の方々はみんなルールと法に則って暮らしている方々ですよと発信していく」と表明。「これは非常に重要なことだ」と強調した。
政府は4日、首相官邸で「外国人の受け入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」を開いた。同会議のトップには木原稔官房長官、副議長には、外国人政策を担う小野田紀美経済安全保障相と平口洋法相が就いている。
高市氏は外国人に関する既存ルールの順守に向けた取り組みや土地取得のあり方を含めた国土の適切な管理について「スピード感をもって検討を進める」よう閣僚に指示した。来年1月をめどに基本方針をまとめ、基本的な考え方を示す方針だ。
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