高市首相 自身もシカ蹴る外国人に注意した経験語る 「国のルールを守るのは大切」

2025/11/11 更新: 2025/11/12

高市早苗首相は10日の衆院予算委員会で、奈良の鹿が外国人観光客から被害を受けているとの自民党総裁選での発言をめぐり、撤回を拒否するとともに、自身も「英語圏の方」に注意した経験があると明かした。

高市氏が総裁選の所見発表演説で「奈良のシカを足で蹴り上げる、とんでもない人がいる。殴って怖がらせる人がいる」と発言したことについて、立憲民主党の西村智奈美氏が10日の衆院予算委員会で、発言の根拠を尋ねた。

高市氏は「地元の観光業の方からそうした話を聞いている」と説明し、自身も鹿の足を蹴っている英語圏の外国人に注意した経験があると話した。

その上で「ルールに逸脱する行為が実際あるにも関わらず、見て見ぬふりをすれば、かえって国民が不安に感じる。ルールを守っている外国人が住みづらくなってしまう」と述べた。

西村氏は、鹿への加害行為について「日本人もいる」が、外国人を取り立てて発言したことを問題視すると、高市氏は「排外主義ではない」と強調し、「コロナ禍が終わって、ものすごい勢いで観光客が増えた。日本人以上にルールを知る術のない外国の方による残念な行為が目立ってきたのも、絶対数が多いから事実だ」と指摘した。

高市氏はまた、「相手の国に行ったときは相手の国の文化や風習に合わせ、その国のルールを守るというのは、(外国人にとっても)不安な思いをしない、差別をされないためにも大切だ」とも語った。

西村氏は総裁選での「シカ蹴り」発言の撤回を求めたが、高市氏は「外国人との秩序あるいい形の共生を実現しようと思い、内閣でも検討に入っている」「一定の根拠があって言ったこと。撤回するわけにはいかない」と撤回を拒否した。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。
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