クリスマスに、何をもらったらうれしいだろう。
サンタクロースが来るのを首を長くして待っている子どもたちに、どんな贈り物を渡せば、いちばん喜んでくれるのだろう。
そんなことを考えていたとき、SNSで二つの場面に出会った。
一つは、大きな段ボール箱のサプライズ。
子どもたちが不思議そうに箱を囲み、ふたを開けたその中にいたのは、なかなか家に戻れなかった軍人の父親だった。
驚きの声はすぐに歓声に変わり、子どもたちは一斉に父親の胸へ飛び込む。言葉はほとんどいらなかった。ただ、再会の時間だけがそこにあった。

(クリスマスのサプライズで、段ボール箱の中から現れた軍人の父親と再会する子どもたち)
もう一つは、少年のクリスマス。
ずっと欲しかったものを待ち続けた彼の前に現れたのは、初めての子犬だった。
信じられないような表情、こぼれる涙、そしてそっと抱きしめる手。小さな命との出会いが、少年の心を一気に満たしていく。

(クリスマスに初めての子犬を贈られ、涙を浮かべる少年)
贈り物は、高価なものでなくてもいい。
箱の中の父親も、腕の中の子犬も、「一緒にいられること」そのものが、何よりのプレゼントだった。
中には「うちは仏教だから、クリスマスは特に過ごさない」という人もいるだろう。それはそれでいい。
それでも、贈り物には不思議な力がある。もらう人だけでなく、贈る人の心まで、同じようにあたたかくしてくれる。
もし、もらう機会がなかったとしても大丈夫だ。
自分から自分に贈ってもいいし、だれか大切な人に贈ってもいい。
贈り物は、もらう人と贈る人、両方の心をあたたかくする。
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