アメリカ中央情報局(CIA)は1月16日、Xで中国の市民に向けて、安全に連絡を取るための9つの手順を示した新たな動画を公開した。
動画の中でCIAは、中国国内で政治体制に関する情報を把握している人物に対し、安全な形での情報提供を呼びかけている。
CIAは投稿で中国語を用い、「CIAは中国の真実を知りたい。真実を知り、それを共有できる人を探している」と記した。
今回の投稿は、中国の視聴者を明確に対象とした3本目の動画となる。昨年5月に公開された2本の中国語動画では、中国共産党(中共)政府関係者に対し、アメリカへの情報提供を公然と呼びかけており、前例のない動きとして大きな注目を集めていた。
新たな動画では、連絡時の安全確保に焦点を当て、デジタル監視のリスクを抑えるための9つの実践的な手順を紹介している。
CIAによると、最初の手順は、現金やギフトカードを使い、個人情報を提示せずに新品または中古の通信端末を購入することだという。中古端末の場合は、完全な初期化を行うよう勧めている。また、端末にあらかじめインストールしているソフトウェアやアプリ、ウイルス対策ソフト、ブラウザ拡張機能などはすべて削除する。
次の手順では、匿名性を保つため、公衆の場所で公共Wi-Fiの接続を推奨している。その際、防犯カメラや周囲の人から画面が見えないよう注意し、プライバシーフィルターの使用も勧めている。
続いて、アメリカまたは西側諸国の企業が提供するウェブブラウザとVPNをダウンロードし、以降の手続きも継続使用を求めている。
4番目の手順では、西側企業のメールサービスを利用し、身元の特定できる情報を一切入力せず、新たな匿名のメールアドレスを作成する。このメールアドレスは、連絡の目的のみに使用すべきだとしている。
これらの準備が整った後、検索エンジンを使わず、CIAの公式サイトのURLを直接入力してアクセスするよう勧めている。また、Torブラウザを使用したダークウェブ経由での連絡方法についても説明し、オニオンアドレス(タマネギの皮のような暗号化アドレス)と通常のCIA公式サイトのリンクを提示している。
サイトにアクセスした後は、「連絡」ページに移動し、匿名のメールアドレスとメッセージを送信する。メッセージは使用言語を問わないが、文章の作成や翻訳にアプリやソフト、AIツールを使用しないよう警告している。提供したい情報の内容を明確に記すことを推奨する。
次の手順では、送信後にブラウザの履歴やCIAサイトへのアクセス痕跡をすべて削除し、繰り返し連絡を取らないよう注意を促している。また、端末は安全な場所の保管を求めている。CIAは、受信したすべてのメッセージを確認する。
連絡後については、情報の確認が行われる間も、通常の日常生活を続けるようアドバイスしている。
動画の最後にCIAは、可能であれば端末の購入や連絡を行う前に、国外への渡航も検討すべきだとしている。情報を送信する際には、その時点での一時的な滞在場所や連絡先の提供を求めている。出国が難しい場合には、信頼できる親族や親しい友人であれば、一部またはすべての手順の代行を可能とする。
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