張又俠拘束を巡り六つの説が浮上 内幕情報を整理

2026/01/28 更新: 2026/01/28

中国共産党中央軍事委員会副主席の張又俠と、中央軍事委員会委員で連合参謀部参謀長の劉振立は、20日に省部級高官研修班の開講式を欠席した後、トラブルや拘束のうわさが相次ぎ、24日に失脚が公式に発表された。これを前後して、張又俠の拘束を巡る経緯や内幕について、複数の説が伝えられている。

1)八一大楼での内部会議中に連行

北京の事情通が大紀元に明らかにしたところによると、張又俠は中央軍事委員会本部の八一大楼で内部会議に出席する直前、関係当局によりその場で連行されたという。現場では事前に警備が配置され、張又俠は武器を携行しておらず、警護員も会議場には入らなかったとされる。

張又俠の警護体制は数か月前に調整され、当日は会議室入口の警備が警護員に対し場外待機を求めた。警護員は銃を所持していたが、会場への立ち入りは認められなかったという。連行の過程で現場要員と警護員の間に短時間の身体的接触があったが、張又俠本人は抵抗せず、速やかに連れ去られたと伝えられている。関係者は、張又俠と劉振立に対する秘密調査が数か月続いていたとも述べた。

2)中央党校で中央警衛局が拘束

時事評論家の蔡慎坤氏は25日、当局による張又俠と劉振立の拘束は突発的なものではなく、綿密に計画されたもので、19日に中央党校で中央警衛局が実行し、中央紀律検査委員会が劉金国の指揮の下で関与したと明らかにした。拘束の情報は当夜に副国級以上の指導者へ通報され、1月20日には正部級高官に伝えられたという。

蔡慎坤氏は、迅速かつ厳しい公式発表に踏み切った理由について、軍内の不測の事態を防ぐ狙いがあり、社説を同時に出すことで党・政府・軍に軽挙妄動を戒めたと説明した。蔡慎坤は23日にも、張又俠ら17人の高級将官が拘束されたとの情報は確実で、公安部特勤局、中央警衛局、中央紀律検査委員会が共同で関与した「重大な軍の変動」だと指摘し、今後も中将、少将、さらには師団級幹部の拘束が続く可能性があると述べていた。

3)政変未遂で拘束、京西賓館で銃撃戦

海外の民主化運動指導者である盛雪氏は24日、大陸の知人(仮名X氏)からの情報として、張又俠と劉振立が1月18日夜に習近平を拘束する計画を立て、当夜、習近平が京西賓館に宿泊する予定だったと伝えた。計画は行動の約2時間前に漏えいし、張又俠側は漏えいを知らないまま先遣隊を派遣、京西賓館に到着した要員と習近平側の配置部隊の間で銃撃戦が起き、双方に死傷者が出たとされる。

盛雪氏は、その後、張又俠本人は現場にいなかったとし、X氏は信頼できるが、情報源の正確性が完全かどうかは不明だと述べた。

4)王小洪が指揮し武装衝突が発生

中国人民解放軍第31集団軍の退役将校によると、張又俠の拘束現場では衝突が起き、王小洪が率いる公安特警部隊が、張又俠の警護を担う雪豹突撃隊を制圧したという。

この退役将校は、習近平が長期にわたり準備してきた「致命的な一撃」だと指摘した。張又俠は軍委副主席として少なくとも1個連隊規模の警護を伴っていた可能性があり、その多くは武警第2機動総隊の精鋭である雪豹突撃隊とみられる。一方、習近平は王小洪の公安部特警部隊を動員したとされ、同部隊は都市部での拘束や迅速対応、防護任務に特化した訓練を受ける「軍の特勤級」に相当するとされる。

5)張升民が拘束、激しい衝突はなかった

省部級高官研修班開講式の欠席後、自メディア「蘇曉和批評書」は1月20日、「北京の最前線」や「中南海関係者」の情報として、張又俠に対する措置は極めて突然かつ静かに行われたと伝えた。実行者は、習近平が最近異例の昇進をさせた軍委副主席の張升民だとされる。

張升民の部隊が姿を現した際、ベトナム戦争で死線をくぐった張又俠が全く予期していなかったという。長年、主導権を握る立場に慣れ、従順な部下と見ていた張升民に警戒を払っていなかった可能性があるとされた。現場では銃撃戦や激しい衝突は起きず、張又俠は情勢を悟った後、異常なほど冷静だったと伝えられている。

6)張又俠は少人数で出席し待ち伏せを受けた

新唐人の報道によると、張又俠の突然の失脚を巡り、複数の説がネット上で流布している。一つは、張又俠が17日に京西賓館で拘束され、習近平が大量の軍警を動員し、張又俠が激しく抵抗したため緊迫した場面となったというものだ。

別の説では、張又俠は19日夜、研修班開講前日に拘束されたとされる。会合に向かう際、警護は4人のみで、現場で100人以上に待ち伏せされ拘束され、親族も同時に拘束されたという。

張又俠拘束で軍に動揺

事情通によると、張又俠と劉振立への措置は軍内に明確な動揺をもたらしている。

第31集団軍の退役将校は、張又俠拘束後、習近平が各集団軍司令官に支持表明を求めたものの、司令官らは総じて沈黙を保ったと述べた。軍は混乱状態にあり、団・処級以上の将校が相次いで辞職や転任を申請しているという。

張又俠と劉振立の失脚が公式発表されてから4日が経過したが、中国軍報の社説を除き、軍全体は沈黙したままで、中央軍委の各部門、各戦区、各軍種から「党中央の決定を断固支持する」といった公式声明や、官製メディアによる学習・討論報道は見られていない。

大紀元
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