雲南「毒サツマイモ」湖北「毒野菜」中国各地に流通  食品安全不安爆発

2026/01/29 更新: 2026/01/29

中国で、最近、雲南省や湖北省の一部農家が猛毒の農薬を使用してサツマイモや野菜を栽培していたことが明るみに出た。食品安全管理のずさんさに対し、当局の対応を疑問視する声が上がっている。

中国国営メディア・中央テレビ(CCTV)の報道によると、雲南省建水県小曠野村のサツマイモ栽培地区では、「ジアファンリン(甲拌磷)」と明記された農薬袋や瓶が多数、畑の近くに投げ捨てられていたという。

ジアファンリンは高毒性の有機リン系農薬で、国際がん研究機関により「2B類発がん性物質」に分類されている。2022年9月1日に生産が禁止され、2024年9月1日から販売および使用は禁じられた。しかし現地では、一部の良心なき農家がコスト削減や収量・外観の向上を目的に、この農薬を「秘密兵器」として使い続けているという。

地元住民の話によれば、害虫駆除はサツマイモ栽培の要となる工程であり、外見のきれいなサツマイモを作るために高毒性農薬を使用する農家があるという。栽培農家の万氏は、「低毒性の農薬を使う場合は3回散布が必要だが、高毒性の農薬なら1回で済む。農薬の基準を守って行えばコストは3倍に跳ね上がる」と語った。

報道によると、こうした「毒サツマイモ」はすでに卸売市場やネット通販を通じて全国20を超える省に流通しているという。

湖北天門の「毒野菜」 クーバイウェイ農薬袋が畑脇に散乱

一方、湖北省天門市岳口鎮七屋巷村でも、刺激の強い農薬臭が立ち込める中、「クーバイウェイ」と書かれた農薬袋が十数個、畑の脇や溝に捨てられているのが発見された。

クーバイウェイは高毒性のカルバメート系農薬で、わずか0.08グラムでも成人に致命傷を与える可能性がある。2024年6月1日から生産は禁止したが、それ以前に生産された在庫分は販売が続いている。このため、一部の不正業者が印字機械を使い、製造日を「2024年6月以前」と偽装して再包装し、監督を逃れているという。

地元住民は「事情を知る人は地元産の野菜を口にしない。すべて外部に出荷している」と語った。現地の栽培責任者・羅氏もこの禁止農薬の使用を認め、「低毒性の生物農薬を使えば1畝あたりのコストが30〜40元(約600〜800円)高くつくうえ、生育期間も7〜10日延びてしまう。虫食いのある野菜は市場で買い手がつかない」と述べた。そして「市場が求めているのは、表面がつややかで葉がみずみずしい『見本野菜』だけだ」と悪びれる様子もなかった。

当局監督甘く罰金数千元で抑止力なし

報道によれば、こうした違法行為に対する地元当局の監督は極めて甘く、罰則も軽微で実効性に欠けている。違反を確認しても、作物の廃棄や数千元(約2〜3万円)の罰金、一時的な栽培停止にとどまることが多い。一方で、「毒野菜」1シーズンによって得られる不法所得は数万〜十数万元(約20〜200万円)に上る場合もある。これでは処罰の抑止効果はほとんどないのが実情である。

ネット民激怒「何を食べればいい?」

こうした「毒サツマイモ」や「毒野菜」の問題は、中国国内のネット上でも強い不安と怒りを呼んでいる。ネットユーザーからは次のような声が相次いでいる。

「利益のためなら、どんな酷いことでもするのか」
「毒白菜に毒サツマイモ……私たちは一体何を食べればいいんだ?」
「この国で、安全なものなど残っているのか?」
「あれだけ巨大な市場監督機構はいったい何をしているのか?」
「高毒性農薬はどこでも使われている。すぐに人が死ななければ、誰も気にしない」
「こんな状況で、よくアメリカや日本と『戦え』などと叫べるものだ」
「地方政府の監督不十分、職務怠慢、無責任ぶりを徹底的に調査してほしい」

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