中国 5677人が不正合格 道路に放たれた「危険なドライバー」たち

中国で「金で買える運転免許」

2026/02/01 更新: 2026/02/01

中国で運転免許が事実上「商品」と化していた実態が、裁判文書により明らかになった。

舞台は河南省の都市、漯河市(らがし)である。現地の自動車教習所の校長が中心となり、組織的に試験で不正行為を行い、数千人を不正手段で合格させていたことが判明した。

公開された判決書によると、この教習所では2017年以降、校長が副校長や試験場の管理関係者らと結託し、超小型カメラや信号送信機、耳に入れる超小型イヤホンなどを使用して、学科試験や技能試験で受験者の不正を手助けしていた。

不正の手口はさらに巧妙であった。受験者を年齢や学歴、理解力などによって選別し、「どのレベルの不正が必要か」を事前に判断していたという。その結果、5677人もの受験者が不正に免許を取得したとされる。

校長は1人あたりに高額な不正報酬を徴収し、違法収入は約256万元(約5600万円)に上った。事件発覚後、一部を返還したものの、懲役4年の実刑判決を受け、出所後5年間は自動車教習所の経営を禁じられた。

この事件の報道を受け、中国のネット上では怒りと不安の声が相次いでいる。「数千人が不正に免許を取り、公道を走っていると思うと背筋が寒くなる」「日常的にすれ違う車の中に、どれだけ運転技術のない人間がいるのか考えただけで恐ろしい」といったコメントが相次いだ。

さらに、「人の命を危険にさらす許されない犯罪だ」「不正取得者は全員やり直すべきだ」などと、不正合格者に対する再試験を求める声も広がっている。

金で試験をすり抜けた未熟なドライバーが、公道に出ている。その代償を払うのは、何も知らずに道路を利用する一般の人々である。

免許の重みは、どこで失われたのか。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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