イスラエル イラン民兵の検問所を攻撃 民衆蜂起を後押し

2026/03/27 更新: 2026/03/27

イスラエルはこのほど、イランの首都テヘランに所在する十数か所のバスィージ民兵拠点に対し攻撃を実施した。

ペルシア語大紀元の独占インタビューに応じた中東情勢の専門家は、今回の攻撃について、イラン政権による民衆弾圧の中核を担う勢力を弱体化させるとともに、国民による蜂起を後押しする狙いがあるとの見方を示した。

現地では、若者の間で当局を揶揄する行動も広がっている。ある若い男性が壁の陰に身を潜め、スピーカーでドローンのエンジン音を流したところ、銃を持った民兵数人がイスラエル軍の攻撃と誤認して逃走したという。こうした行為は「悪ふざけ」として拡散し、インターネット上には多数の関連映像が投稿されている。

また、米国やイスラエルのドローンがイラン各都市の上空を飛行し、市民弾圧に従事していた軍の巡回隊や検問所が攻撃されたとする動画も数多く出回っている。これらの地域はいずれも、バスィージ民兵の主要な活動エリアであり、国家権力の象徴的拠点とされる。

イラン系の国家安全保障アナリスト、キアン氏は、「この部隊は『人民のバスィージ』と呼ばれ、商店主や建設労働者など一般市民から構成される準軍事組織だが、常時動員に応じる役割を担っている」と説明する。さらに、同氏によれば、バスィージ民兵は退役したイラン革命防衛隊の将官らにより統制され、総数は数百万人規模に達する可能性がある。

一方、中東史学者のホールディ氏は、イスラエルによる検問所への攻撃は、イラン政権の統治力を削ぐ意図があると指摘する。ドローン作戦を通じて上空の支配を維持し、今後デモが再燃した際に参加者の安全を確保する空間を確立する狙いがあると分析した。

ホールディ氏はさらに、「復活祭(4月3日)以降、軍事作戦はいったん収束し、イラン国民に一定の安堵がもたらされる可能性がある」と述べた。その上で、バスィージ民兵が停戦後に市民への報復を示唆してきた経緯に触れ、「米国およびイスラエルのドローンが上空で監視を続け、非武装の民衆を守ることが不可欠だ」と強調した。

こうした中、3月17日にはバスィージ最高司令官のソレイマニ氏が空爆により死亡した。イスラエルの駐米大使ライテル氏は、イラン革命防衛隊およびバスィージ民兵内部で、一部の小規模部隊が出動や勤務を拒否していると明らかにし、体制内部に亀裂が生じている可能性を指摘した。

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