中国を「最も重要な二国間関係」から「重要な隣国」に 2026年版外交青書

2026/04/10 更新: 2026/04/10

茂木敏充外相は10日の閣議で、2026年版外交青書を報告した。中国について2025年版の「最も重要な2国間関係の一つ」から「重要な隣国」に表現を後退させた。

青書は昨年1月から12月までの国際情勢や日本外交の取り組みなどをまとめたもので、外務省が毎年公表している。中国について「重要な隣国であり、様々な懸念と課題があるからこそ意思疎通を継続し、国益の観点から冷静かつ適切に対応していく」と記述。2025年版の「最も重要な2国間関係の一つ」という表現から後退した。

青書では、中国共産党政権が昨年11月の台湾有事を巡る高市首相の国会答弁以降「日本に対して一方的な批判や威圧的措置を強めている」と分析。

具体例として、駐大阪総領事・薛剣による高市首相に対する「汚い首は斬ってやる」との投稿や、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射、軍民両用品の対日輸出規制、国連憲章の「旧敵国条項」に関する発信などの事例を列挙している。

こうした対日攻勢に対し、「事実と反する中国側の発信や威圧的措置に対しては、毅然と反論・抗議する」とした上で、日本の立場や正しい事実関係について国際社会の理解を得ることが極めて重要だと強調した。

一方、日本側の外交姿勢に関しては「中国との対話はオープンで、扉を閉ざすようなことはしていない」と訴えた。

国際情勢をめぐっては、「『ポスト冷戦期』といわれた比較的安定した時代は 終焉を迎えた」と指摘。ロシア・ウクライナ戦争や中共の海外拡張を挙げ、「自由で開かれた国際秩序は大きく動揺している」と懸念を示した上で、現在の情勢を「歴史の大きな変革期」と位置づけた。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。
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