中国 ガソリンスタンド側は訴え先なく泣き寝入り

中国の裁判所が20年もガソリン代未払い?

2026/04/15 更新: 2026/04/15

中国では、借金や代金を踏み倒す常習者を「老頼(ラオライ)」と呼ぶ。
そして今回、またしても老頼になったのはまさかの「裁判所」である。もっとも、これは初めてではない。過去にも同様の問題を報じている。

問題の本質は、未払いそのものだけではない。ガソリンスタンド側は訴えようにも訴え先がなく、事実上、打つ手がない状態に置かれている点にある。

中国河北省で、本来は債務の支払いを命じる立場にある裁判所が、ガソリン代を20年近く支払っていないとして問題になっている。

現地報道によると、河北省滄州市塩山県のガソリンスタンド経営者は、2004年から2005年にかけて裁判所の公用車に燃料を提供したが、途中から支払いが止まった。未払いは当初約6万元(約130万円)だったが、利息を含め現在は約20万元(約400万円)に膨らんでいる。

この地域では、公的機関が後払いの伝票だけ残して支払わない慣行が長く続いてきた。2023年には地元の監察機関が複数の役所に未払いの解消を指示したが、この裁判所だけは支払いに応じていないという。

裁判所側はこれまで「責任者の異動」や「計算方法が決まらない」などと理由を変えて対応を先送りしてきたが、しまいには「不満があるなら裁判所を訴えればいい」と突き放すような対応に変わったという。

しかし、裁判所を相手に訴えようとしても、実際には受理されないケースが報じられている。山東省では、裁判所が事務用品の代金約1400万円を支払わず、業者が訴えを起こそうとしても「管轄外」や「受付不可」とされ、事実上、訴える手段が封じられた。

支払いを命じる側が支払わず、その相手を訴えることもできない。こうした構図の中で、ガソリンスタンド側は回収の見通しが立たないまま、泣き寝入りを余儀なくされている。

裁判所まで「老頼(ラオライ)」の列に加わったことで、ネット上では「あきれて言葉も出ない」「これで人に支払えと言えるのか」といった怒りの声が広がっている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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