高市総理 経済同友会80周年懇談会で演説 先人の叡智に学び「日本列島を強く豊かに」

2026/04/22 更新: 2026/04/22

2026年(令和8年)4月21日、高市総理大臣は、創立80周年という大きな節目を迎えた経済同友会の会員懇談会に出席し、日本の経済再生と力強い未来に向けた強い決意を表明した。

戦後の設立趣意書に込めた「再び立ち上がる」決意

高市総理は演説の冒頭で、今からちょうど80年前にあたる経済同友会設立当時の趣意書から、「今こそ同志相引いて互に鞭(むちう)ち脳漿(のうしょう)をしぼって我が国経済の再建に総力を傾注すべき秋ではあるまいか」との一文を引用した。現在、日本は物価高や低迷する潜在成長率、さらには戦後最も厳しく複雑な国際環境といった非常に困難な課題に直面している。総理は今の状況を戦後の混乱期に重ね合わせ、先人たちに学んで「日本を再び立ち上がらせるその時だ」と述べ、日本と日本人の底力への信頼を強調した。

挨拶する高市首相(出典:首相官邸ウェブサイト)

「予見可能性」の向上と大胆な国内投資促進

力強い経済政策を推し進めるため、高市内閣は政府として一歩前に出て、事業者の「予見可能性」を高める方針である。「国内投資の促進」に徹底的なてこ入れを行うべく、既に令和8年度税制改正において「大胆な設備投資促進税制」を創設し、8年度予算では「危機管理投資」や「成長投資」の促進策について大胆な増額を行ったことを報告した。

さらに、高市内閣として初めて概算要求段階から取り組む令和9年度予算案の編成に向けては、今夏に取りまとめる「骨太の方針」において具体的な方針を示す。複数年度予算や長期的な基金による投資促進策に加え、GDP成長や債務残高の対GDP比引き下げにもつながる「危機管理投資」「成長投資」を、多年度・別枠で管理する仕組みの導入を具体化すると明言した。併せて「日本成長戦略」においても、大胆な投資促進策や官公庁による調達、規制・制度改革など、供給・需要の両面からアプローチする総合支援策をまとめる意向を示した。総理は、今年1月に就任した山口明夫代表幹事をはじめとする経済同友会に対し、政府と連携した積極的かつ大胆な国内投資の実行を強く呼びかけた。

中東情勢への対応と「パワー・アジア」を通じた国際連携

また、昨今の中東情勢に関しても言及し、国民の生活や経済活動に支障が出ないよう万全の体制をとっていると説明した。具体的には、世界に先駆けて約45日分の石油備蓄放出を決定し、過去最大規模となる国際エネルギー機関(IEA)の国際協調備蓄放出を主導したほか、国内流通の目詰まり対策の強化にも取り組んでいるとした。

加えて、アジア全体が強く豊かになれる道を切り拓くため、先週の「AZEC+首脳会合」において『パワー・アジア』構想を発表したことに触れた。アジアの同志国による原油調達の短期的支援や、域内での石油備蓄能力の強化、重要鉱物の確保などを通じ、アジア各国と手を携えて強靱なエネルギー・重要鉱物のサプライチェーンを構築していく構えである。

昭和100年へ、官民連携による挑戦

結びに、経済同友会設立80周年である今年は「昭和100年」の節目でもあるとし、4月29日には『昭和100年記念式典』を挙行すると述べた。高市総理は、「昭和の先人たちが築いた、豊かさの土台に立って、その叡智と努力に学びつつ、日本列島を、強く豊かにしていく」と語り、官民が手を携えて果敢に挑戦を続けていく姿勢を示して演説を締めくくった。

エポックタイムズの速報記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。
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