米ロサンゼルス山火事跡地で 中国人バイヤーの土地買収増 安保上で懸念呼ぶ

2026/04/24 更新: 2026/04/24

米カリフォルニア州ロサンゼルス市長選の候補者で、テレビタレントのスペンサー・プラット氏はこのほど、中国人が昨年のロサンゼルス大規模火災の発生地域の一つである高級住宅地パシフィック・パリセーズ地区の土地購入において最大の買い手になっていると明らかにした。これにより、米国の国家安全保障への懸念も広がっている。

プラット氏は21日、著名ポッドキャスト司会者のジョー・ローガン氏の番組に出演し、中国人バイヤーが中国人所有のニュージーランド企業を通じてカリフォルニア州の不動産を大量に買い占めており、従来の不動産構造を大きく変えつつあると指摘した。

米テレビ局の報道によると、昨年、ニュージーランド在住の中国系億万長者がマリブの火災被災地で海沿いの区画16件を購入し、中国製のプレハブ住宅16棟の建設を計画している。この人物は中国・広州の工場を拠点に事業を拡大したとされる。

この発言はSNS上で大きな反響を呼び、数百件のコメントが寄せられた。ロサンゼルスのある不動産仲介業者は、中国からの現金一括購入の顧客を多数扱っているとし、その中には資金が中共政権に由来するケースもあると証言。ある購入者は、姉が郵政サービスを監督する高官であると明かしたという。

こうした動きは、全米リアルター協会(NAR)の統計とも符合する。同協会によれば、2024年4月から昨年3月にかけて、中国人バイヤーによる米国での住宅購入のうち71%が全額現金での取引だった。

カリフォルニア州はこれまでも中国人投資家にとって最大の投資先とされ、全米リアルター協会の統計でも中国人購入物件の36%が同州に集中している。

一方、カリフォルニア公共政策研究所(PPIC)の調査によると、同州では過去6年間、新築住宅数が人口増加を上回るペースで増えたにもかかわらず、自宅用住宅の空室率は1.2%から0.8%に低下した。専門家は、現在市場に出ている住宅在庫は約3.3カ月分に過ぎないと指摘する。

州は付属住宅ユニット(ADU)の建設促進や審査の迅速化を進めているが、需要には追いついていない。

外国人買い手の流入 住宅難を悪化

政府説明責任研究所(FGA)の上級研究員、ペイジ・テリーベリー氏は先月の論考で、米国の住宅取得を阻む要因の一つとして外国人バイヤーの流入を挙げた。外国の経済的競争相手が大規模に米国不動産を購入し、価格を押し上げることで、多くの米国人が住宅市場から排除されていると指摘している。

全米リアルター協会の統計では、同期間に中国人バイヤーは外国人購入者全体の15%を占め、投資額は137億ドルに達し、2位のカナダ(62億ドル)や3位のインド(44億ドル)を大きく上回った。

また、外国人による住宅購入は計7万8000戸に上り、そのほぼ半数が現金取引だった。中国人バイヤーの現金比率は71%に対し、米国人は29%、初めて住宅を購入する層ではわずか8%にとどまった。

こうした状況を受け、共和党のリック・スコット上院議員は昨年、ベッセント米財務長官に対し、対米外国投資委員会(CFIUS)に関連報告の調査を指示するよう要請した。報告では、中共政権がカリフォルニア州の大規模山火事を利用し、関連企業を通じて焼失した土地を買収している可能性が指摘されている。

書簡の中でスコット氏は、香港に本拠を置く玩具メーカー「Zuru」を具体例として挙げた。同社がスマートホーム機器やインターネット接続型家電を通じて米国の電力網に接続することで、米国民のデータが中国へ送信される可能性に懸念を示し、調査の必要性を訴えた。

馬尚恩
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