中国 実名確認しない店に罰金も

中国で「誰でも使える無料Wi-Fi」摘発相次ぐ 小さな飲食店も標的に

2026/05/13 更新: 2026/05/13

中国で今、小規模な飲食店やカフェが、「店の無料Wi-Fiの提供」を理由に処罰されるケースが相次ぎ、波紋を呼んでいる。

日本では、店の壁やレジ横に「Wi-Fi名」と「パスワード」が書かれた紙が貼ってあり、客がスマホでそのWi-Fiを選び、パスワードを入力して自由に使う光景は珍しくない。しかし中国では、こうした「誰でも使えるWi-Fi」を問題視している。

中国の「ネット安全法」では、公共の場所で提供するWi-Fiについて、利用者の実名確認を行うことが義務付けられている。実名確認を行っていない場合、警告や最高1万5千元(約35万円)の罰金、さらに営業停止処分を受ける可能性もある。

なお、利用者の実名確認で一般的に使われているのは、Wi-Fi接続時に認証画面を表示し、携帯電話番号を入力したうえで、SMSで届く認証コードを入力しなければ利用できない仕組みだ。中国では携帯電話番号の契約自体が実名制のため、当局は「誰が、いつ、どこでネットを利用したのか」を追跡できる。

ところが、多くの小規模な飲食店では、こうした認証システムを導入しておらず、日本と同じように「パスワードを入力するだけ」でWi-Fiを使える状態になっていた。最近では、こうしたWi-Fi提供の形が問題視されるようになっている。

中国では以前から、店の「違反」を探し、当局への通報をちらつかせながら示談金を得ようとする「通報ビジネス」のようなものが存在しており、今回は無料Wi-Fiが新たな標的になった形だ。

実際、中国メディアによれば、江蘇省では「パスワードだけで接続できるWi-Fi」を提供していたとして、「ネット安全法違反」で複数の店を処分した。当局は「詐欺やマネーロンダリング防止のため」と説明しているが、ネットユーザーの多くはそう受け止めていない。

ネット上では、「金がないから罰金を取りたいだけだろ」「結局は監視強化が目的だ」といった反発の声が広がっている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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