中国共産党による臓器強制摘出を扱うドキュメンタリー『国家の臓器』が台湾で900回以上上映。台北での特別上映やパレード開催の一方、脅迫も相次ぎ、人権問題と民主主義への関心が高まっている。
雄獅影視文化公司は14日午後、台北市中心部で屋外プロモーションとパレードを行った。夜には特別上映会と座談会に加え、『国家の臓器』主催の鑑賞感想コンテストの授賞式も開かれた。
『国家の臓器』は、カナダのレイモンド・チャン監督が7年にわたり取材を重ね、中国での拘束中に行方不明となった家族を20年にわたり探し続ける2つの家族の姿を追ったドキュメンタリーで、中国共産党による法輪功学習者への臓器収奪の実態を告発している。
『国家の臓器』は2024年7月に台湾で初上映されて以降、各地で上映が続き、これまでに900回を超えたという。
上映をめぐっては、これまでに合わせて150件の脅迫があったとされる。雄獅影視文化公司の総経理、管建忠氏は、これらは中国共産党によるものだとの見方を示した。
管氏は「1989年の天安門事件と現在の問題は本質的に変わらない」と述べたうえで、沈黙は問題の解決につながらないとして、上映の継続と情報発信の重要性を強調した。
また、台湾社会に対し、民主主義の価値を守る必要性を訴えた。
専門家などからは、人権問題への関心を求める声も上がった。
台湾軍事検察署の元検察長、李正雄氏は「現在の自由と民主は先人の犠牲の上に成り立っている」と述べたうえで、「一人でも多くの人に作品を見てもらうことが重要だ」と話した。
また、中国共産党による臓器強制収奪や国外にも及ぶ人権問題について、社会全体で向き合う必要があると指摘した。
元香港議員の李文浩氏は、主催団体などに対する圧力が実際に存在するとしたうえで、「こうした動きは作品の内容と関係している可能性がある」と述べた。
さらに、香港が2023年に中国と臓器移植に関する協定を結んだことに触れ、一部で懸念の声が出ていると説明した。
台湾や香港の人々に対しては、中国渡航の際の安全にも注意が必要だと呼びかけた。
相次ぐ脅迫と上映継続の現場
雄獅影視文化公司の副総監、林淑珍氏は、上映に際して爆破や銃撃の予告があった事例を紹介した。
当時は代替会場の確保が難航し、最終的に公的施設を借りて上映を行ったという。観客への連絡は当日の朝になったが、上映は実施された。
林氏は、こうした事案を踏まえ、社会として問題に向き合う必要があると述べた。
『国家の臓器』は、プロデューサーの宋美馨氏と監督のレイモンド・チャン氏が7年をかけて制作した。
宋氏は、制作の背景について、中国で拘束された人々やその家族が置かれている状況に関心を持ったことがきっかけだと説明した。
家族に対して十分な情報が提供されないケースもあるとし、こうした実態を伝えることが目的だとしている。
また、台湾の観客や関係者の支援に謝意を示し、今後も情報発信を続けたいと述べた。

主催団体は、鑑賞感想コンテストの受賞結果も発表した。
最優秀賞(1名):
威有話説William「『国家の臓器』を観た。中国共産党の臓器強制摘出は、自分と無関係なのか。元軍医の告発――降伏した台湾軍人が臓器提供者となる可能性」
優秀賞(2名):
我写我心「生まれたばかりの赤ちゃんも、親にとってはかけがえのない存在であり、それもまた『国家の臓器』である」
苗栗好風景有閒来尞「苗栗県議員が鑑賞後、国外からの圧力は悪であり、真実を隠そうとする勢力の存在を示していると指摘」
佳作(4名):
我写我心「世界仏教発展協会・釈蓮海『共産党が倒れなければ世界は良くならない』」
安舍板娘的心情点播「『国家の臓器』鑑賞感想/映画館に脅迫状が送られた作品」
Rainbow靛「上映後の共有|竹北市中崙里集会所」
Rainbow靛「列車で地域を越えて鑑賞 青年が推薦『国家の臓器』 臓器強制収奪を止め、中国共産党の実態と認知戦の虚偽に警戒すべきと訴え」
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