「今日は店を休もう」。自分の店なら、休むかどうかは自分で決める。普通なら、それで終わる話だ。
ところが中国では、料理宅配アプリで店を休業にしようとしても、運営側の承認が必要。こうした仕組みに、店主から戸惑いや不満の声が上がっている。
きっかけは、ある飲食店主がネットに投稿した動画だった。
店主は家庭の事情で1日休もうと、京東(JD.com)の料理宅配サービスに前日から休業を申請した。ところが当日になっても承認されない。困った店主がとった手段は、営業時間をわずか「1分」にすることだった。注文が入らないようにして、なんとか店を休んだという。
動画の中で店主は、納得できない様子で問いかけた。
「この店はいったい私の店なのか、それともあなたたちの店なのか」
動画が広がると、コメント欄には「自分も同じだった」という飲食店主の書き込みが相次いだ。京東だけでなく、ほかの宅配サービスでも似た経験をしたという声もあった。
そして店主たちが共有していたのが、休むための「裏技」だ。
「商品をすべて販売停止にして、9万9999元(約230万円)の商品だけ残す」
「料理の在庫を全部ゼロにして、注文できなくする」
休業の承認が下りないなら、そもそも客が注文できない状態にしてしまおう、という苦肉の策である。
自分の店を休むために、客が注文できないよう知恵を絞る。なんとも手間のかかる「休み方」である。
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