学校や住宅、橋、道路、病院……これまで本紙でも数多く取り上げてきた中国の手抜き工事。
中国では、おからのようにもろく崩れやすいことから「豆腐渣(おから)工事」とも呼ばれている。今度は約3億元(約70億円)を投じた国家プロジェクトでも同じ問題が発覚した。
もはや手抜き工事そのものには、それほど驚かない。むしろ驚かされたのは、問題を指摘され、中国メディアが相次いで報じ、施工会社も「改善する」と約束したにもかかわらず、再び現場を訪れると改善前と何ら変わっていなかったことだ。
その実態に呆れた中国メディアも、「これは一つの施工チームの技術不足ではない。組織ぐるみの偽装だ」と痛烈に批判している。
問題となったのは、山東省の高速道路沿いで整備が進められている災害監視システム「北斗高精度重大新基建智慧監測系統」である。道路脇の斜面や橋などを監視するため、5千台の設備を設置する計画だった。
ところが現地メディアの調査で、設備を支える土台に深刻な施工不良が見つかった。設計図通りに施工されておらず、内部には大量の石が詰め込まれ、表面は薄くセメントで覆われていただけだったという。
しかも、こんなずさんな工事をしていたのは無名の下請け業者ではない。親会社が世界500社に名を連ねる大企業グループだった。
メディアが問題を指摘すると、施工会社の山東高速信息集団は「6月10日までにすべて改善する」と約束した。その後、担当者も一部で品質基準を満たしていなかったことを認めた。
しかし、13日に記者が再び現場を訪れると、状況は改善前とほとんど変わっていなかった。
記者が持参したハンマーで軽く叩くと、コンクリートはひび割れ、素手で折るだけでボロボロに砕けた。いわゆる「改善完了」とは、見つかった場所だけを「化粧直し」したに過ぎなかった。まだ調査されていない場所では、同じ問題が何一つ変わらないまま残されていた。
このような手抜き工事は、中国では長年にわたって繰り返されてきた。1998年の長江洪水では堤防工事のずさんさが問題となり、当時の朱鎔基首相までもが「ろくでなしプロジェクト(王八蛋工程)だ」と痛烈に批判した。2008年の四川大地震では、多くの学校が一瞬で倒壊し、「子供たちの命を奪ったのは地震ではなく手抜き工事だ」と大きな批判が起きた。
背景にあるのは、工事費の中抜きや癒着、そして見て見ぬふりをする監督体制である。表面だけ立派に作り、見えない部分で手を抜く。この構造を長年放置してきた結果、「おから工事(豆腐渣工程)」は中国社会を象徴する言葉の一つになってしまった。
そして今回、最も恐ろしいのは「手抜き工事があったこと」ではない。問題が明るみに出て、改善を約束した後ですら、何も変わらなかったことである。
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