英国で中共スパイ活動に初の有罪判決 香港民主活動家ら監視で2人に禁錮刑

2026/06/19 更新: 2026/06/19

ロンドン中央刑事裁判所は19日、中国共産党(中共)当局のために情報を収集し、イギリスに暮らす香港の民主活動家らを監視したとして、男2人に有罪判決を言い渡した。2人にはそれぞれ禁錮8年と10年が言い渡された。イギリスで「2023年国家安全保障法」が施行されて以降、中共のためにスパイ活動を行ったとして有罪となった初の事例である。

同裁判所は18日、香港駐ロンドン経済貿易事務所の行政マネージャー、袁松彪被告(66)と、英内務省の国境警備部門に所属する衛志樑被告(41)に対し、「2023年国家安全保障法」に違反したとして、袁被告に禁錮8年、衛被告に禁錮10年を言い渡した。

両被告は、中共および香港政府に協力し、イギリス国内で秘密警察的な活動に関与したとされる。

検察側によると、2人は2023年12月から2024年5月にかけて、亡命した香港人や民主活動家、イギリスの政治関係者ら複数の人物を監視・尾行し、情報を収集した。さらに、外国の情報機関による秘密活動を支援していたという。陪審は先月、両被告に有罪評決を下していた。

このうち衛被告は、公職上の権限を悪用し、英内務省のデータベースに複数回、不正にアクセスした。標的とされた人物やその家族に関するセンシティブな個人情報を閲覧していたとして、公務員による不正行為の罪にも問われた。

ボビー・チーマ・グラブ裁判長は法廷で、両被告の行為は被害者に脅威を与えただけでなく、イギリスの国家主権や公共機関への信頼、イギリスが法に基づき国内の人々を保護する能力を損なうものだと指摘した。そのうえで、犯罪の重大性は極めて高いと述べた。

英王立検察庁の反テロ部門責任者、フランク・ファーガソン氏は、今回の判決について、イギリスはいかなる越境弾圧、外国による干渉、違法な監視行為も容認しないという明確なメッセージを示したものだと述べた。職権を乱用する者も、外国勢力のために違法行為に関与する者も、法的責任を問われることになると強調した。

関連特集: 欧州・ロシア