中国 授業中に洪水 児童はボートで避難

洪水の中 赤ちゃんをバケツに入れて避難 「またも予告なしのダム放流」と住民怒り=中国・湖北省

2026/06/25 更新: 2026/06/25

中国各地で洪水被害が相次ぐ中、湖北省では突然押し寄せた洪水から逃れるため、住民が赤ちゃんをプラスチック製のバケツに入れて避難する様子が撮影され、その映像が中国のSNSで大きな衝撃を呼んでいる。

現地からは「ダムの放流は事前に知らせがなかった」と怒りの声が上がっている。

6月24日に公開した湖北省黄石市陽新県竜港鎮で撮影された映像では、濁流が短時間で市街地へ流れ込み、1階の店舗は次々と水没。水位は大人の肩近くまで達し、男性が赤ちゃんを乗せたバケツを押しながら必死に避難していた。

少し離れた場所では、救助隊がボートで学校の子供たちを避難させていた。当時、学校は通常どおり授業を続けていたとみられ、洪水は極めて突然に発生したことをうかがわせる。

中国メディアによると、陽新県では22日夜から23日にかけての豪雨に加え、江西省側や上流域の増水が重なり、龍港河の水位が急上昇。当局は一部地域が浸水したことを認めている一方、「人的被害は確認していない」と発表している。

しかし、現地住民の怒りは収まらない。

「毎年洪水になる」「ダムは放流するのに、いつも事前に知らせない」「救助も遅すぎる」。こうした訴えは今年始まったことではない。

本紙姉妹メディア・NTD新唐人テレビが先日、貴州省や広西チワン族自治区などで相次いだ洪水を取材した際にも、住民からは「豪雨だけではない。上流のダムや水力発電所が何の前触れもなく放流し、街が一気に水没した」「避難する時間すらなかった」といった訴えが相次いでいた。

「今年もまた知らせなかったのか」

湖北省で赤ちゃんをバケツに乗せて避難させる映像が大きな衝撃を呼んだ背景には、毎年のように繰り返される「予告なしのダム放流」への不信と怒りがある。災害そのものを防ぐことは難しくても、住民に避難する時間を知らせることはできるはずだ。それさえ行なわない現状に、多くの住民が強い憤りと諦めを募らせている。

中国では南部は本格的な雨季に入り、各地で洪水被害が続いている。一方、北部の河北省では豪雨とひょうにより道路が「氷の川」のような状態となり、市民が夜通し氷をかき出す事態となった。また、乾燥地帯として知られる新疆でも洪水が発生し、各地で異常気象による災害が相次いでいる。

 



自然災害より恐ろしい「予告なし放流」 中国南部で街が水没

中国南部で今年も大規模洪水が発生。毎年のように街が水没し、住民は「事前通知のないダム放流によって被害が拡大した」「何も知らされなかった」と訴えている

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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