トランプ氏 スペインとの貿易停止を指示 NATO負担めぐり批判

2026/07/09 更新: 2026/07/09

トルコの首都アンカラで8日に開かれたNATO首脳会議で、トランプ米大統領は、スペインのNATOへの負担が不十分だとして批判し、ベッセント米財務長官に対し、スペインとの貿易を全面的に停止するよう命じた。

トランプ氏は、NATO加盟国であるスペインについて「ひどいパートナーだ」と述べた。

「スペインは何にも同意しない」。トランプ氏はNATOのルッテ事務総長に対し、スペインは同盟の取り組みに協力せず、NATO加盟国として求められる国防費支出の目標も達成していないと指摘した。そのうえで、「スペインはNATO内のひどいパートナーだ」と批判した。

さらにトランプ氏は、「私はスペインとは一切関わりたくない」と述べ、「スペインとのすべての貿易関係を断つべきだ。人的往来も含めてだ」と語った。

トランプ氏はこの方針を実行するよう、ベッセント氏に指示した。「彼らとは一切取引したくない」と述べた。

これに対し、ベッセント氏は「承知しました、大統領」と応じた。

トランプ氏は続けて、「ただちに行動を取れ。彼らと話し合う必要はない。救いようがない。ひどい相手だ」と述べた。

トランプ氏とスペインの対立は、昨年のNATO首脳会議にさかのぼる。当時、スペインはNATOの新たな国防費目標を支持しない唯一の加盟国だった。この目標は、各加盟国に対し、2035年までに国防費をGDP比5%まで引き上げるよう求めるものだ。スペインの対応は、トランプ政権の強い不満を招いた。

また、今年2月末にアメリカとイスラエルがイランに対する共同軍事作戦を開始した後、スペインのサンチェス首相は、アメリカがスペインの領空や基地を同作戦で使用することを認めなかった。この対応も、両国の緊張をさらに高める要因となった。

ロイター通信によると、サンチェス氏の事務所は8日の声明で、トランプ氏の発言について「これまでと変わらないもの」と受け止めているとしたうえで、スペインはアメリカとの良好な関係を維持する考えを示した。

一方、トランプ氏が求める対スペイン貿易の停止が、実際にどのように実行されるかは不透明だ。スペインはEU加盟国であり、加盟国の通商政策はEUが担っているためだ。

経済法の専門家で、WTO上級委員会の元委員であるジェニファー・ヒルマン氏は3月、アメリカがスペインを単独で制裁することは可能だが、容易ではないとの見方を示していた。ヒルマン氏は、トランプ氏が国家非常事態を宣言し、スペインがアメリカの国家安全保障、外交政策、または経済に脅威を与えていることを証明する必要があると指摘した。

張婷
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