米上院議員らは14日、外国政府の工作員が米国内の人々を脅迫・嫌がらせをする行為への罰則を強化する超党派の法案を提出した。中国共産党の「民族団結進歩促進法」や、中共、イランなどの当局者による「越境弾圧」に対抗する狙いがある。
「越境弾圧停止法案(Stop Transnational Repression Act)」は、民主党のアダム・シフ上院議員と共和党のジョン・カーティス上院議員が共同提出したもので、今月1日に施行された中共の「民族団結進歩促進法」を直接念頭に置いている。同法は、中共当局が国外に住む反体制派や少数民族関係者らへの弾圧を正当化する法的根拠を与えるものだと米側は警戒している。
上院関係者はロイター通信に対し、中共の「民族団結進歩促進法」が、米国の「越境弾圧停止法案」提出の直接的な要因になったと説明した。
同法案が成立すれば、外国政府が関与する越境犯罪について初めて連邦法上の定義が設けられ、有罪判決を受けた者には最長10年の刑期が追加される可能性がある。
シフ氏は、民族団結法などについて「超党派で対処すべき国家的脅威だ」と述べ、「報告によれば、この脅威の範囲は拡大しており、中共などの国々が、政権に反対する人々への脅迫を国外にまで広げようとする新たな、恥知らずな試みを行っている」と指摘した。
カーティス氏も、越境弾圧について「われわれの主権と自由に対する攻撃だ」と批判した。
米国内では、中共に批判的な中国系住民や民主活動家、台湾・チベット・ウイグル人支援者らが、中共当局が工作員などを送り込み、嫌がらせや監視、脅迫を行っているとして訴えを起こしている。
法案では、越境弾圧を「外国政府の代理人が、武力行使や殺害への恐怖を利用するなどして、個人を嫌がらせ、強制、脅迫する行為」と定義している。こうした概念を米国法に明記することで、「外国勢力への抑止力を高める」ことを目的としている。
国際人権団体「フリーダムハウス」は、国際社会で確認されている越境弾圧の事例のうち、中共が最大の加害主体だと指摘している。2014年以降、中共政権に起因する事例は319件に上るという。
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