米国務省 中国への渡航警告を更新 出国禁止や通信監視のリスクを具体化

2026/09/10 更新: 2026/09/10

米国務省は、中国への渡航情報を更新した。渡航警戒レベルは引き続き4段階中2番目の「警戒を強める」としたが、今回は恣意的な拘束や出国禁止、電子通信の監視など、中国で想定されるリスクをより具体的に示した。

国務省は、中国系アメリカ市民、中国でビジネス上の紛争を抱えている人、現在または過去に米政府、軍、情報機関、法執行機関と関係があった人は、より高いリスクに直面する可能性があると警告した。

また、米国籍を取得しアメリカのパスポートを所持していても、中国系であることを理由に、より厳しい審査を受けたり、出国を制限されたりする可能性があるとしている。

中国問題研究者で時事評論家の王赫氏は、今回の警告について、「今回の渡航警告では、以前よりも具体的に2つの点を示している。1つは、中国のアプリを利用すれば、中国国内にいても国外にいても監視される可能性があることだ。もう1つは、SNSでどこから発言したかにかかわらず、中国共産党(中共)がその内容を追跡できるという点だ」と述べた。

警告は、中国滞在中のリスクだけにとどまらない。中国国外にいるアメリカ人についても、中共による監視が及ぶ可能性があると注意を促している。

米国務省によると、中国から送信した、または中国宛てに送った電子メールやテキストメッセージ、SNS上の投稿を、中共の治安当局が閲覧する可能性がある。

また、中国国外にいても、中国のアプリを利用すれば、中共当局がメッセージなどの情報を取得する可能性があるとしている。

さらに、アメリカ市民がSNS上で中共や香港政府、マカオ政府を批判した場合、中国国外で投稿した内容であっても、中国で拘束される可能性があると警告した。

特に注意を呼びかけているのが、出国禁止措置である。

国務省は、アメリカ市民が中国を離れようとする段階になって初めて、自分が出国禁止の対象になっていることを知る場合があると指摘した。出国禁止が数年間続くケースもあり、措置が家族に及ぶ可能性もあるという。

アメリカ事情に詳しい評論家の方偉氏は、今回の警告の背景には米中関係の悪化があるとの見方を示した。

「米中関係がすでに敵対的な状態にあることだ。中共も、トランプ政権との関係が敵対的なものになっているとはっきり認識している」

今回の更新では、中共が取り得る具体的な手段をアメリカ国民に直接示した形だ。

王赫氏は「中共が実際にどのようなことをしているのかを、非常に具体的にアメリカ国民へ伝えている。以前のような漠然とした警告ではない。これは、中共のこうした具体的な行為に対し、アメリカ側が強い反感を持っていることを示している」と指摘した。

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