【大紀元日本1月8日】中国当局は自己の実力を過大評価している可能性がある。そして、小さな事件を衝突に拡大させ、地域の安定を脅かす可能性がある。ウィキリークスが最近公開した米外交公電にこう記されていた。
同外交公電は、豪州の情報機関の戦略評価報告書の内容を引用して、中国2006年度の軍事支出は700億ドルに達し、当局の公表数値の倍であると指摘した。
豪州の最有力紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」は7日、ウィキリークスから入手したという同米外交公電の内容を公表した。
豪州国家評価機関、国防情報機関、国防省および外務省が共同で制作した同戦略評価報告書は、中国当局の軍事力拡張の動きは、台湾を対象とする国防戦略の域を超えている、と指摘した。
同報告書は一部の見方として、中国は地域内の関連国家に軍事的な脅威をもたらしていると記し、中国軍の近代化に伴い、その軍事力は地域にとってさらなる巨大な不安要素になると指摘した。
また、中国の軍事力の拡張や、その軍事計画の不透明性は、アジアの勢力バランスを変えつつあり、不安定を引き起こす可能性がある、と同報告書は記している。
中国の軍事力は、持続的に強化されているが、実戦経験が乏しい。一方、民族主義が日々強まり、国の国際地位の上昇へ国民の期待感が高まっている。これらの状況にいる中国当局は、自身の軍事力を過大評価して衝突を起こしかねない、と同報告書は分析している。
「このような勘違いは誤った判断を引き起こしたり、危機をもたらしかねない。そして、本来ならばささやかな事件を大きくしてしまう」と同報告書は記している。
(翻訳編集・叶子)
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