ヴィッキー・チャオ兄が離婚、手切れ金88億円 偽装離婚の疑いも=中国メディア

2017/10/13 更新: 2017/10/13

女優ヴィッキー・チャオ(趙薇)の兄の趙健氏がこのほど、元妻に5億2000万元(約88億4000万円)相当の株式を分割したことで離婚が成立した。巨額の財産分与が中国で大きな話題となった。一部のメディアは、趙氏の離婚は中国当局の株式売却規制を回避するための対策だとの見方を示した。

大手映画会社の唐徳影視公司(以下、唐徳影視)は10日、同社第2の株主で取締役の趙健氏が妻の陳蓉氏と離婚し、趙氏が保有する同社の約3202万株(株式全体の8.01%)を陳氏に分割したと公表した。同社は2015年、深セン証券取引所に新規株式上場(IPO)を果たした。

唐徳影視には、女優のヴィッキー・チャオのほかに、ファン・ビンビン(范氷氷)も株主に名を連ねている。

報道によると、趙健氏と陳蓉氏は今後、それぞれ唐徳影視の3.2%と4.81%の株式を持つことになる。時価総額で計算すると、それぞれ3億4600万元(約59億円)と5億2000万元の資産規模だ。

一部メディアは今回の離婚は、中国金融当局の証券業監督管理委員会(証監会)が5月から実施した株主への株式売却規制をくぐり抜けるための対策だと指摘した。

証監会は5月27日、株価急落を防止するために上場企業株式5%以上を持つ大株主に対して、大量の株式売却を規制する方針を打ち出した。趙氏と陳氏は離婚によって、それぞれ保有する唐徳影視の株式は5%以下になるため、規制の対象から外れることなった。

中国紙「文娯商業観察」は、当局の厳しい取り締まりから解放され、自由に株式を売買したい一部の株主や創業者の「偽装離婚」が増えていると伝えた。大手ソフトウェア開発会社・赢時勝情報技術株式会社の副総裁・鄢建兵氏も6月に離婚したとき、株式全体の3.75%に当たる2783万株(3.38億元相当)を妻に分割したと発表した。これで鄢建兵氏が保有する株は同社全株の5%以下に抑えられた。

妹のヴィッキー・チャオは1998年中国国内放送された人気ドラマ『還珠格格(還珠姫~プリンセスのつくりかた~)』の主演を務め、トップスターの仲間入りを果たした。

(翻訳編集・張哲)

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