北朝鮮の金正恩労働党委員長は近年、「国産化」を度々強調している。6日、韓国メディアの取材を受けた北朝鮮の幹部は、「人民は国産品を愛用している。品質が劣悪の中国製品をもう使わない」と発言した。しかし、「デイリーNK」によると、北朝鮮の市民は中国製品のラベルを北朝鮮のものに貼り替え、自国製品に偽って使用しているという。
6日、韓国記者団は平壌で行われた南北統一バスケ交流試合を取材した際、中国製品の使用について、北朝鮮の幹部に質問した。ある北朝鮮の幹部が「北朝鮮には食品と日常用品を含め、すでに中国製品はない。朝鮮の家庭では子供に中国食品を食べさせず、中国製品はもう使わない。安全ではないためだ」と答えた。
これについて、北朝鮮情報専門サイト「デイリーNK」は平安北道の消息筋に「市場に中国製品が出回っているか」と質問したところ、「もちろんたくさんある」と答えたという。「多くの中国製品は『北朝鮮製』と明記したラベルに貼り替えて販売されていると語った。別の情報筋も「原料不足で、中国で製造された商品がここ(北朝鮮)へ運ばれ、北朝鮮製のラベルを貼ってから流通している」と話した。
「中国製の品質があまり良くないため、人々はもう買わない」と北朝鮮製のほうは品質が良いと2人目の情報筋が強調した。
金正恩氏は2016年の新年のあいさつで、国産化を優先的に取り組むと言及し、製造技術の国産化と近代化を呼びかけた。メディアはその後、大々的に宣伝している。
一方、北朝鮮幹部が国産品を強調したのは、国際制裁からの影響を全く受けていないと宣伝する狙いがあるとみられる。
(翻訳編集・蘇燕)
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