国産SF映画ともてはやされている中国映画が、日本映画のパクリとの疑惑が出ている。興行収入が44億元(約735億円)を突破したSFアドベンチャー映画「さまよえる地球(中国語:流浪地球)」は、1962年日本映画会社が製作したSF映画、「妖星ゴラス」を模倣した可能性があると中国のネットユーザーが指摘した。
映画は、太陽が数百年以内に大爆発し赤い巨星化することが分かった人類は、巨大な推進器を使って、地球を太陽系の外へ脱出させるという空前絶後の計画に挑むというストーリー。
中国国内インターネット上では、「なんと、1962年、日本SF映画『妖星ゴラス』が、『さまよえる地球』をパクった」と題する記事で今回の疑惑を皮肉った。
「妖星ゴラス」は1962年、東宝株式会社が製作・配給したSF映画だ。地球の6000倍もある怪星ゴラスが土星の方向から地球に向かって進み、地球と衝突する可能性が出た。人類の存亡にかかわる危機的な状況から脱出するため、日本の宇宙天体研究者が国連に対して、南極で原子力ジェット噴射器を建設し、100日以内に地球を現在の公転軌道から移動させるという計画を提案した。日本、アメリカ、ソ連など各国の協力の下で、推進器が完成し、地球の公転軌道を変えることに成功した。
ネット記事は、赤色巨星が地球を飲み込むこと、推進器を使って地球を移動させること、推進器を南極に設置すること、各国が協力することなど、両映画は多くの展開が似ていると指摘した。
「さまよえる地球」の原作は、中国人SF作家、劉慈欣氏(51)の同名小説だ。
中国人のネットユーザーは、「恥知らず!(「妖星ゴラス」が、)まだ生まれてもいない中国人SF作家の作品を模倣したなんて」、「パクリではなく、中国のリメイク映画だ」などと、「さまよえる地球」を嘲笑した。
今年1月末、中国共産党中央政法委員会が公式微博アカウントに、日本のゲームメーカー任天堂のキャラクター「スーパーマリオ」に酷似したキャラクターを使って反腐敗キャンペーン宣伝動画を掲載したことも話題になった。
(翻訳編集・張哲)
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