日本国産のステルス戦闘機 2031年めどに生産開始目指す 防衛省

2020/07/08 更新: 2020/07/08

防衛省は、航空自衛隊のF2戦闘機の後継となる次期戦闘機について、2031年度に初号機の製造を始めるというスケジュールの案を示した。7月7日に開かれた自民党の国防関係の議員連盟の会議で述べた。防衛省は、戦闘機開発について、米国と英国との協議も加速させている。

2000年から配備されている航空自衛隊のF2戦闘機が、2035年ごろから退役する。このため政府は、F2戦闘機の退役時期に合わせ、後継となるステルス戦闘機を日本主導で開発する。維持や整備の基盤も、国内で確保するという。

また、防衛省は今月中にも、国内の開発体制について同省と企業側との契約方針をまとめる。

防衛省は、18年に発表した中期防衛力整備計画で「国際協力を視野に、わが国主導の開発に早期に着手する」と記した。日本がエンジンなど基幹部品を担い、米国から技術支援を受ける日米共同開発を想定している。

三菱重工業は、戦闘機のベースとなる実験機「X-2」の製造を主に請け負っている。同機は2016年に飛行を開始した。日本は米国、ロシア、中国に次ぐ4カ国目のステルス機開発国になった。

防衛省は次期戦闘機について、2024年度の試作完成を目指す。主要部品の基本設計と詳細設計図は2027年度までに作り、翌年には試験飛行を始める。同省は2020年度予算で、基本設計費などに約110億円を計上している。

(編集・佐渡道世)