天津市第二中級人民法院(地裁)は5日、国有不良債権処理大手、中国華融資産管理股份有限公司(以下は中国華融)の頼小民元会長に対して、収賄罪などで死刑判決を言い渡した。中国当局が進める反腐敗キャンペーンの中で、死刑を言い渡したのは極めて異例だ。
中国当局は2018年4月、頼氏を汚職容疑などで拘束した。2020年8月、同地裁が収賄罪、重婚罪、汚職罪などで起訴した頼氏の公判を開いた際、同氏が2008~18年までの間、総額17億8800万元(約285億円)の賄賂を受け取っていたことがわかった。反腐敗運動で摘発された高官の中で、収賄額として過去最高とされる。
地裁は1月5日、頼被告に死刑判決を言い渡した上、同氏の政治権利をはく奪し、個人財産すべてを没収すると示した。地裁は、同被告の収賄した金額が「非常に巨額だ」と指摘し、被告の犯罪行為は「国家金融安全と安定に危害をもたらし、社会に著しい悪影響を与えた」とした。さらに、地裁は、頼被告は妻との合法的な婚姻関係を続けながら、長い間、他人と夫婦として共同生活し子どもを養育していたと非難した。
中国メディア「財新網」は、頼小民氏に関する暴露記事の中で、同氏は「100軒余りの住宅物件を持ち、100人以上の愛人がいる」などと批判した。
(翻訳編集・張哲)
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