サムスン電子は16日、米カリフォルニア州立大学サンタバーバラ校(UCBS)の研究チームと、第6世代移動通信システム(6G)のテラヘルツ(THz)帯域で、通信システムの実演に成功した。サムスン電子によると、「今回の実演成功は、6Gの商用化実現の可能性を示す重要な道標だ」と明らかにした。
サムスン電子と同傘下のリサーチアメリカ(SRA)、そしてUCBSの研究チームは、共同でテラヘルツ帯域である140GHzを活用して、15mの距離で6.2Gbpsのデータ伝送速度を確保し、実演を行った。1Gbpsは、1秒当たりに10億ビットのデータを送れる速度を意味する。
6Gが実用化されれば、一本4GB容量の映画を4~5秒で入手できる。さらに商用化すれば、通信性能の画期的な改善によって仮想融合技術(XR)やホログラムのようなサービスをモバイルで経験できるようになると考えられる。
国連組織である国際電気通信連合のなかにある、無線通信技術の標準化や電波周波数の割り当てなどを担当する無線通信部門(ITU-R)によると、2030年までモバイルデータ通信は年平均54%に増加するものと見られるため、より広い通信帯域幅が必要となる状況だという。
(蘇文悦)
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