中国共産党が1949年に政権を奪取してからすでに72年が過ぎた。人権弾圧を受けているウイグル人やチベット人などの団体が2日、東京・渋谷でデモを行い、2022年北京冬季五輪のボイコットを呼びかけた。先日の自民党総裁選で選出された岸田文雄総裁に対し、公約を実践し人権問題に取り組むことを期待する声も聞かれた。
台風一過で秋晴れの日差しが照りつけるなか、ウイグルやチベット、南モンゴルそして香港などの団体が渋谷の国連大学前に集まった。集会では、中国共産党は政権を掌握して以来、多くの人々を殺害し、ジェノサイドを行ってきたと非難した。各団体の代表者は、人権を尊重しない中国共産党は五輪憲章の主旨と相いれず、ボイコットすべきだと呼びかけた。
総裁選の期間中、人権問題担当の首相補佐官を設置すると明言した岸田文雄自民党総裁は、どれほど中国人権問題に対処していくのか。デモ参加者たちは注目している。
在日モンゴル人のオルホノド・ダイチン氏は、「岸田総裁は人権担当補佐官の設置を一日も早く実現して、アジアにおける人権や平和に寄与してほしい」と語った。
アジア自由民主連帯協議会の古川フミエ氏も、首相補佐官の新設について「力強く感じた」とし、今年の国会で見送られた対中人権非難決議の成立に取り組んでほしいと述べた。
国際戦略家の石井英俊氏は、対中非難決議と北京冬季五輪の外交ボイコットは岸田政権の「最初の試金石になる」との見方を示した。
(王文亮)
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