11月5日の「津波防災の日」に合わせて、気象庁が全国の公共機関や民間企業、学校等を対象とする緊急地震速報の訓練を実施した。警視庁の災害対策課は津波に関するピクトグラムを紹介し、防災意識の向上を図った。
警視庁によると、「津波防災の日」は、2011年3月11日に発生した東日本大震災を教訓とし、津波対策を効果的に推進するために定められたもの。その由来は1854年の同日に発生した「安政南海地震」だ。
内閣府の資料によると、江戸時代末期に発生した「安政南海地震」では伊豆から四国までの広い範囲が被災し、死者数千人、倒壊家屋3万軒以上という被害が出た。
当時の教訓として、いち早く危険を知らせて津波から村人を救った「稲むらの火」の逸話が残されており、人命の大切さと献身的な救命活動を後世に伝える防災教材となっている。
警視庁の災害対策課は公式ツイッターで津波に関連するピクトグラムとその意味を紹介した。さらに、「この日を中心に全国各地では、地震津波防災訓練が行われています。この機会にあらためて地震や津波の際にどうするかを確認しましょう」と防災訓練への参加を呼び掛けた。
全国的な緊急地震速報の訓練を実施した気象庁は、「地震による揺れから身を守ることが、地震・津波防災の第一歩です」と公式サイトで紹介した。
そのうえで、緊急地震速報が発出されてから地震の揺れが到達するまでの時間は短く、慌てずに身を守る行動を取るためには日頃から訓練に参加することが重要だと指摘した。
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