中国、2030年までに台湾統一か 内部から切り崩し戦略で=米共和党議員

2021/12/14 更新: 2021/12/14

米共和党のマルコ・ルビオ上院議員はこのほど、中国が2030年までに台湾を「統一」する行動を起こす見込みという見解を示した。その戦術は、「内部からの切り崩し」「サラミ戦略」などの手法で徐々に台湾に浸透・影響し、統一は逆らえない流れだと思い込ませ、統一交渉を受け入れざるを得ないような状況を作り出すという。

ルビオ上院議員は12月8日、米シンクタンク「アメリカン・コンパス」主催の講演会でこの見解を明らかにした。

同議員は統一を実現させる手法について、中国が武力侵攻を望まず、台湾の抵抗を少しずつ切り崩していくだろうと分析した。

同議員の予想では、台湾の管轄下にある数々の小さな島や岩盤の領有権をすでに主張し始めた中国政府はそのうち、軍事施設などを建設し始める可能性がある。

「その場合、国際社会は中国政府を制止する勇気があるのか、米国はこれらの小さな島のために戦争を起こす可能性はあるのか。また台湾には何ができるのか」と同議員は国際社会の関与が重要であることを示唆した。

「最終的には、台湾の軍部や政府の中に、統一は避けられず、いずれは現実になるという認識が芽生えてしまう。中国政府と(統一の)条件を交渉して、譲歩するほかないという流れになる」

同氏は「サラミを薄くスライスするように、台湾を切り刻んでいく。最後は何も残らなくなる」と危機感をあらわにした。

ルビオ氏は、もし台湾が中国政府に武力で占領され、米国が介入しない場合、アジア太平洋地域で米国は同盟国に対する約束が空文になるだけではなく、世界で信用を失うことになると述べた。

ルビオ氏の見方では、現在、中国政府の軍事発展の最大の目標は、地域で覇権を握ることだ。「中国共産党の戦略は、我々の(軍事)介入のコストを高くして、我々が介入しないように仕向けることだ」という。

ルビオ氏は、米国にとっての最大の優先事項は、中国政府が好き勝手にできるレベルに達しないようにすることであり、そして台湾への武力介入のコストを高めるべきだとの考えを示した。

同氏は、台湾は小規模な戦闘の作戦能力を積極的に高めるべく、「ヤマアラシ作戦」を採ることを提案した。「中の肉は美味しくても、外のトゲが口の中を傷つけるので諦めざるをえない」という方法を見つける必要がある。

(翻訳編集・叶子静)

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