米金融大手ゴールドマン・サックスは11日、中国の複数の都市で中共ウイルス(新型コロナ)の変異ウイルス、オミクロン株の「市中感染」が確認されたことを受けて、2022年の中国経済成長率見通しを引き下げた。
同社が公表したレポートは、Covid-19(新型コロナウイルス感染症)の最新動向、特に感染力の強いオミクロン株を封じ込めるための平均制限レベル(経済コスト)が高くなる可能性を踏まえ、「中国の2022年成長率見通しを従来の4.8%から4.3%に下方修正する」とした。
同社のアナリストは、中国当局の「ゼロコロナ政策」は成長率を0.9ポイント押し下げると指摘し、中国の個人消費が最も影響を受けるとの見方を示した。しかし、中国当局の金融緩和や財政出動でその影響が一部和らぐとした。また、当局の規制によるマイナスの影響は第1四半期(1~3月期)に集中すると想定した。
首都北京市に近い天津市は8日、オミクロン株の市中感染を確認。市は市民約1400万人にPCR検査を実施し、北京市との往来を制限した。
現在、広東省広州市や深セン市、浙江省、江蘇省などでも、オミクロン株の感染が確認されている。都市封鎖により、中国全土では約2000万人の市民が外出禁止となっている。
(翻訳編集・張哲)
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