中共官製メディア 政権の「不確実なリスク増大」を認める

2026/01/23 更新: 2026/01/23

最近、中国共産党(中共)の官製メディアが、同党政権が「不確定なリスクと予測困難な要素」が増大する局面に入っていることを異例にも認めた。中共総書記の習近平が繰り返し強調してきた「五か年計画」や「発展への自信」は、相次いで公表される統計データによって大きく揺さぶられている。

出生人口は過去最低を更新し、経済成長は鈍化、外資の撤退が進む中、市民の不満も一段と高まっている。専門家の間では、中共政権がすでに重要な転換点に差し掛かっているとの見方でおおむね一致している。

中共の官製メディア新華社によると、1月20日、省・部級の高官を対象とした第4回全体会議に関する研修・学習会が開催された。会議の席上、習近平は中共が「戦略的好機とリスクへの挑戦が共存し、不確実かつ予測困難な要素が増大している時期にある」ことを公に認めた。

これについて、米サウスカロライナ大学エイケン校商学部の謝田教授は、「国際社会では米国との貿易戦争の影響で対外貿易の情勢が厳しさを増し、米欧に対する貿易黒字も急速に消失、縮小している。また、国際戦略や地政学の面では、米国が最近進めているパナマ、ベネズエラ、イラン、さらにはグリーンランドをめぐる動きも、実質的には中共を標的としたものだ」と指摘する。

時事評論家の藍述氏も、「中共が現在直面しているのは、国内経済の悪化、国際関係の緊張、さらに党内の各級官僚による将来路線の選択をめぐる混乱など、多くの要因が政権の支配基盤を揺るがしている状況だ。国内では経済が下振れし、国際関係では米欧との全面的な対立が進行している」との見方を示した。

20日の会議で習近平は、従来通り「五か年計画」の重要性を強調し、中国のマクロ経済情勢について論じたうえで、「人口規模が大きく、市場が広く、産業体系が整い、発展の原動力が強く、新たな発展構造を加速して構築する条件がある」と主張した。

しかし、前日の19日に中共国家統計局が発表したデータによると、昨年の中国の年間出生人口は792万人にとどまり、出生率は5.63‰と、中共が政権を掌握して以来の最低水準を記録した。実際の数値はさらに低い可能性があるとの指摘も出ている。

また、昨年第4四半期の国内総生産(GDP)成長率は4.5%に減速したが、中共当局はなお「年間5%の成長目標を達成した」との立場を崩していない。

謝田教授は、「中共は経済の衰退と国民の怒りの高まりという『四面楚歌』の危機に直面している。にもかかわらず、経済データの粉飾を続けながら活路を模索しているが、その打開は極めて困難だ」と分析する。

旧正月を目前に控え、中国各地では賃金未払いに抗議するデモや集団行動が相次ぎ、社会の不満が噴出している。

一方、20日の会議では、地方政府に対し、あらゆるリスクの「予防と解消」に取り組み、「国家安全と社会安定」を確保するよう指示が出された。分析筋の間では、中共政権はすでに末期的段階に入りつつあるとの見方も浮上している。

台湾国防安全研究院の沈明室研究員は、「中国が嘘と暴力によって政権の延命を図ろうとしても、それは極めて難しい。国際社会だけでなく、中国本土の人々自身が共産党への信頼を失っているからだ。現在の中国大陸は、導火線一本を残した状態にあり、それが爆発すれば、イランのような全国的抗議運動が起きる可能性も否定できない」と語った。

藍述氏も、「国内経済崩壊による圧力に加え、西側諸国からの国際的圧力、さらに党内では習近平個人の権力集中や、彼が選択した将来路線に対する疑念が広がっている。こうした要因が重なり合い、中共は今まさに内憂外患の袋小路に追い込まれている」と指摘している。

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