ドナルド・トランプ前米大統領は1月31日、フロリダ州パームビーチにある自邸「マー・ア・ラゴ」で、大紀元の動画配信プラットフォームEpochTV.comのコラム「Kash’s Corner」の独占インタビューに応じ、コロナ規制を撤廃すべきとする見解を表明した。
番組の司会者であるキャッシュ・パテル(Kash Patel)氏はトランプ前政権で国防長官代行の参謀長を務めた。トランプ氏はインタビューの中で、パテル氏に対し「これらの規制を撤廃しなければならない。そもそも実施されるべきではなかったのだ」と語った。
トランプ氏が大統領だった2019年末、中国の武漢で、新型コロナウイルス(中共ウイルスとも呼ばれる)の感染例が初めて確認された。トランプ政権時代、米連邦政府はワクチン接種やマスク着用を義務付けなかったが、カリフォルニア州など一部の州や郡は独自の義務付けに動いた。
その後、バイデン大統領のもと、多くの地域で飲食店やコンサート、仕事に行く際にワクチン接種証明書の提示が義務づけられた。バイデン氏は、米軍兵士全員、連邦政府の職員や契約事業者、医療従事者、100人以上の従業員をかかえる民間企業にワクチン接種を義務付ける大統領令を発布した。
これらの規制は米国で大きな反発を呼び、中には裁判所によって阻止されたものもある。
トランプ氏は大紀元に対し、バイデン氏は「ウイルスを倒す」という公約で選挙戦を展開したが、「こんなお粗末な仕事」をしたと述べた。
「彼らは自分たちが何をしているのか分かっていない。就任当初は『コロナ問題を解決する』と言っていたのに、就任後1年間で、より多くの人が亡くなっている。私たちが治療薬やワクチンなど、すべてを開発した後にも関わらず、この有様だ」と指摘した。
米国では、2021年の中共ウイルスによる死亡者数が2020年を上回っている。2021年末から2022年1月にかけては、各地で新規感染者が過去最多を記録している。
トランプ氏は昨年1月20日に大統領を退任した。トランプ政権はパンデミックの初期にロックダウン(都市封鎖)を行なわなかったが、彼の医療顧問であるアンソニー・ファウチ博士とデボラ・バークス博士は人々に自宅待機を勧告し、多くの州でいわゆる非必須産業の臨時休業を強要した。
トランプ氏は最終的に医療顧問と意見が合わず、封鎖区域の再開を促し、「コロナ対策」がCOVID-19そのものよりも大きな被害をもたらすことがあってはならないと強調した。
ジョンズ・ホプキンス大学の最新の研究によると、厳しい都市封鎖は、感染者の死亡率をほとんど下げないことがわかった。その一方で、経済には「壊滅的な影響」を与え、高い失業率、学校教育の低下、政治不安、自由民主主義の破壊など、さまざまな社会問題を引き起こしているという。
インタビューの最後に、トランプ氏は中共ウイルスが世界で初めて確認された約1カ月後に、米中間のほとんどの航空便の停止を命じたことに言及した。これは当時大きな物議を醸したが、結果的に人命を救うことになった。また、ワクチンと治療法の開発を加速させるため、ワクチン開発助成プログラム「オペレーション・ワープ・スピード(OWS)」を立ち上げた事にも触れた。
「私は中国とつながる扉を閉め、何十万人もの命を救ったのだ。そして、イタリア、フランス、スペインの状況を見て、ヨーロッパへの扉も閉じた。おかげで何十万人もの命が救われた」とトランプ氏は語った。
この独占インタビュー(トレーラー映像はこちら)は、米国東部時間2月7日午後8時からEpochTV.comで放送される。
(文・Zachary Stieber /翻訳編集・王君宜)
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