[ウィンザー(カナダ)/ワシントン 10日 ロイター] – カナダで新型コロナウイルスワクチン接種義務などに抗議するトラック運転手らの抗議デモが続き、米・カナダ間の主要な物流ルートが遮断されている問題で、バイデン米政権は10日、経済の混乱軽減に向けて連邦政府の権限を行使するようカナダ側に求めた。
陸路の国境地点として北米で最も交通量が多く、米デトロイトの自動車メーカーにとって重要な供給ルートとなっているアンバサダー橋の一部通行遮断が続く中、トヨタ自動車やホンダ、米ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、ステランティスは10日、北米工場で自動車生産の削減に追い込まれていると明らかにした。
こうした中、米ホワイトハウスは、マヨルカス国土安全保障長官とブティジェッジ運輸長官がカナダ政府に対し「国境での事態解決に向けて連邦権限を行使」するよう求めたと明らかにした。
「米加の国境・税関当局は、財・サービスが国境を越えて継続的に流れるよう緊急性をもって対応しており、陸路の代替ルートに加え、空路や海路の選択肢も活用している」と述べた。
カナダの閣僚らは、道路の通行遮断は違法とし、デモ隊に解散を呼び掛けた。デトロイトと国境を接する加オンタリオ州ウィンザーの市長はCNNに対し、アンバサダー橋付近に警官が追加派遣されていると述べた。また「デモ参加者が解散しなければ、前に進む道が必要になる。それが物理的な排除を意味するのであれば、われわれにはその用意がある」と語った。
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