イエレン米財務長官は13日、中国がロシアによる戦争の終結に努めなければ、国際社会は中国との商業的関係から遠ざかる可能性があると警告した。
米シンクタンクの大西洋評議会で講演したイエレン氏は、「中国がロシアとの特別な関係を利用し、戦争終結に向けて手助けするよう望んでいる」と述べた。その上でロシアの戦争終結を求める世界各国の呼びかけに応じなければ、中国は経済的な影響を受ける可能性があると示唆した。
ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか「主権と領土保全の原則を尊重しないのであれば、将来、国際社会が中国の訴えを尊重することはないだろう」とも付け加えた。また、ロシアとの貿易を続けることで危機的な状況から利益を得ようとする中国の取り組みを「近視眼的」と評した。
また米国と同盟国に向けて、国内産業及び同志国関係を活かしたサプライチェーン強化策「フレンド・ショアリング」で結束を固め、権威主義体制を敷く中国から離れるよう呼びかけた。
中国は米国と北大西洋条約機構(NATO)が戦争を扇動していると非難した。また国連総会でのロシア非難決議案を棄権し、ロシア人権理事国資格停止決議案には反対を投じた。
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