主要7カ国(G7)外相は3日、中国共産党が台湾海峡周辺で軍事的な威嚇行為を強めていることを受け、攻撃的な行動をやめるよう呼びかけた。
G7は声明で、中国による台湾周辺での「実弾演習や経済的な威圧は不要なエスカレーションを招く危険がある」と懸念を表明した。その上で「(ペロシ下院議長の)訪問を口実に攻撃的な軍事行動を正当化することはできない」と非難した。
また、G7の一つの中国政策と台湾に関する基本的立場に変更はないと強調し「力による一方的な現状変更をせず、双方の違いを平和的手段で解決するよう求める」と呼びかけた。
さらにペロシ氏の渡航について、「われわれの国の議員が海外に渡航することは通常でかつ日常的なことだ」と正当性を強調し、「中国のエスカレートした反応は、緊張を高め、地域の不安定化を招く」と牽制した。
ペロシ氏の訪台に猛反発している中国は、台湾食品企業からの輸入を禁止する報復措置や台湾の防空識別圏(ADIZ)への中国軍の戦闘機の進入、実弾射撃訓練などを実施している。
台湾国防部によると、3日には中国軍戦闘機22機が台湾海峡の中間線を越えて飛行。台湾は、防空ミサイルシステムを配備するなど活動の監視にあたっている。4日には無人機と思われる未確認の飛行物体が金門島の上空を飛行したため、撃退のために照明弾を発射したと発表した。
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